カテゴリー: 企画展

  • 私の自己満足に同調してくれる人を探すのかもしれません

    私の自己満足に同調してくれる人を探すのかもしれません

    「ノスタルジーの塊」、本日最終日を迎えました。

    これら6体が、菅さんが最初に手掛けた創作人形。

    見るだけで「あぁ、好きなんだなぁ」というのが伝わってきます。

    他にも作家のノスタルジーが込められた人々。

    そして、動物のお面を被っていた3体も、

    こんな感じで仮面を外しました。

    杉良っす。

    そして、『誰でも無いが、誰にでもなれる』と題して作られたのが、このシリーズ。

    「とことん個人にこだわって作るスタイルとは反対に、

    誰にでも当てはまるものは作れないだろうか と思い制作した」という。

    今回の展覧会は菅さんにお世話になると同時に、

    色々と考えさせられもした機会でもあった。

    どういう訳か自分の昔や、今に至る過去を振り返ったりと・・

    おっと、ノスタルジーの手中にまんまとハマっているではないか。

    S氏こと菅さんの作品は、例えば不足があったとしても上手い仕上がりなのだ。

    数多くの経験を落とし込み、そこから得た技は、人形でもしかり。

    長所である その器用さは、

    ある意味 短所であるのかもしれない。

     

    表面の上手さや技術を感じさせない、

    それらを超えた 心震えるノスタルジーが伝わった時、

    S氏の人形は新たな展開があるに違いない。

    ふと、そんな事を思う。

     

    そのうち、また新作を見たいですね。

     

    人形のモチーフになった人物が、身近な誰かとの記憶に繋がっていたり

    直接、自分の事を思い出したり、、

    「人間は過去の記憶、ノスタルジーを感じるほっこりとした思い出に

    支えられて生きている」

    私はそう思っています。

    この個展はある意味、私の自己満足に同調してくれる人を

    探すのかもしれません」

    菅 聡一郎

    S氏とI氏。

    次回の企画展は叙情的な水彩を描くI氏が登場します。

     

     

  • この人形達は私にとって こんな存在です

    この人形達は私にとって こんな存在です

    3年前から、突然 人形作りを始めたという菅さん。

    モノ作りの土台とも言える これまでの人生の経緯は非常に興味深い。

    前職は、義肢装具士だったという菅さんであるが、

    画材から額装のイロハ、ミシンまでお手のものという

    とことん器用な人物である。

    おまけに話し上手ときたから、ちょっとくやしい。

    そして、興味への探究心は少年のように熱い。

    出会って間もなく、マービンにエンゾが好きだと伺った。

    私も、詳しくはないがマービン・ゲイと「グラン・ブルー」は大好きだった。

    どちらかと言うと、エンゾよりイルカに魅かれたが。

    ENZO (J.Reno)

    大好きな映画『グラン・ブルー』のENZOです。

    人間臭い、愛すべきガキ大将の役でした。

    R.ベッソン監督の出世作ですが、

    彼にとっても出世作です。

     

    F I A T O 500

    ENZOの愛車です。

    車を一度作ってみたかったので、迷わず

    このFIAT500にしました。

    実は人形よりも難しくて大変でした。

    デフォルメが、、、まだまだです。

     

    椿 三十郎 (三船T)

    熱い、とにかく熱い。

    体中からエネルギーが溢れている。

    こんな方、今はいないですね。

    黒沢明監督の『用心棒』という作品

    この方の人間臭さがとにかくカッコイイ。

     

    雲龍 ジオラマ

    円山応挙の龍の画のクールさに一気に

    作り上げたこの『雲龍』

    山の上で空を見上げていたら雲の中から龍が

    飛び出してきた。

    というシチュエーションです。

     

     

    「これを見るたび前向きになれる」

    「なんだか優しい気持ちになる」

    「大切な約束を思い出す」

    この人形は私にとって、こんな存在です。

     

  • その後の人生を生きていける

    その後の人生を生きていける

    「ノスタルジーの塊」

    本日の人形たちは・・

     

    K 枝雀

    私にとってこの方は祖父との思い出と

    リンクする存在です。

    一緒にTVで落語を見て大爆笑してました。

    じーちゃん涙流してたなぁ

    この方の笑顔は世界一です、人形の笑顔で

    人を幸せな気持ちに出来るのか?そんな挑戦です。

     

    Yusaku.M

    彼のこのドラマ、当時ぶっちぎりのオシャレ感

    出してました。

    フランスの映画やアメリカのドラマを

    アレンジしてる様にも感じてました。

    この人が放つエネルギーも独特でカッコ良かったー

    実はこのベスパのヘッドライトとライターは光ります。

     

     

    M.Jordan

    バスケの神様です、89’ファイナルの

    ラスト ”ザ・ショット”と言われるブザービーター

    のジャンプショットを放つ瞬間の緊迫感を

    表現したかったんです。

    夜中に友人と試合をテレビでみてたなぁ

     

     

    A 猪木

    現代の日本のプロレスの礎を作ったのは

    間違いなくこの方。

    ・カリスマ性

    ・ショーマンシップ

    ・レスラーとしての強さ

    大好きな人です。

     

    R.Bass

    あの85’はこの方の活躍が大きなウェイトを

    占めてました。

    バックスクリーン3連発、忘れられません。

    あまり感情を表に出さない、クレバーで理論派

    タイプでしたが、躍動感が大切な私の人形。

    想いっきり ニー と笑ってもらいました。

     

     

    『人は、青春時代の思い出をエネルギーにして

    その後の人生を生きていける』

  • 答えは記憶の中にあります

    答えは記憶の中にあります

    「ノスタルジーの塊」では、創作人形はもちろん

    作家の心の声とでも言うべき、作品を読み解く様々な文言が散りばめられている。

    このページでは、作家 S氏を知るに欠かせない それらをご紹介したい。

     

    Yutaka.O

    彼こそカリスマという言葉がぴったりな人物

    思春期に彼の歌に生きる力をもらった人は

    少なくないでしょう。

    人は思春期のノスタルジーをエネルギーに

    替えて、それ以降の人生を生きて行く。

     

    Shogo.H

    私の世代の男性の青年期を支えてくれたこの方

    ”失恋”を歌わせたらピカイチです。

    今は削除されてしまいましたが、YOUTUBEの

    人形動画再生数が多かったのはこの方です。

     

    C.Chaplln

    彼を作る際に短編以外の映画を製作順に

    全て見ました。 とにかく楽しかった

    サイレントからトーキーへ移行していく

    激動の時代を、映画に人生を賭けた彼の生きざま

    ”喜劇王” 男前です。

     

    T代の富士

    先日、亡くなられた

    病気なんか吹っ飛ばして欲しかった、、、

    私の中では永遠のヒーローです。

    53連勝見てました。

     

     

    『人の形をした物には、エネルギーを感じます』

    『なぜ、自分はこの人の この表情が好きなのか?

    答えは記憶の中にあります。』

  • ノスタルジーの塊

    ノスタルジーの塊

    開催中の「ノスタルジーの塊」。

     

    Puntoでは、生き人形はじめ過去に何度か創作人形の作品を展示したことがあるが

    今回のS氏の人形は初の試みでもある。

    彼の人形は作品そのものというよりも、作品を通して内に回帰し昇華することに本質があるように思う。

    多かれ少なかれ、誰しも そんな自分だけの聖域は持っているのかもしれない。

    そして、実はそれが自分の今を支えていたりするから、

    まんざら捨てたものではない。

    当然それは作品に値して不思議はないだろう。

    入口の看板にはS氏の好きなモノが記されている。

     

    ロートレックの版画

    歌川国芳の武者絵

    月岡芳年の錦絵

    ムットーニ氏の人形の世界観

    星新一氏の小説の世界観

    エドガー・アラン・ポー氏の小説の世界観

    ジュール・ベルヌ氏の小説のワクワク感

    ルキノ・ヴィスコンティしの映画の空気感

    ダ・ヴィンチの素描の線

    円山応挙の龍の画

    松本大洋氏のコミックのアングル

    世界の神話・民話・童話

    ソフィー・マルソーさんの眩しい時の目

    50年代、60年代、70年代のBミュージック

    ブルーノートレーベルのジャケットデザイン

    川本喜八郎氏の人形に対する想い

    ※etc

     

  • 点描

    点描

    抽象画というイメージの志昂さんですが、木や家をモチーフにした こんな可愛い点描画もあります。

    現在開催中の田中志昂さんの「回顧」。

    たくさんの方々にお越しいただいています。

    オープニングの様子はこちら。

    その時々の作家自身がありありと残る作品は、

    どれも細かいタッチで表現されていながらも、その構図は大胆でもある。

    どの作品を見ても”絵を描く”ことの楽しさが感じられる。

    これは、作家にとっては非常に大切なことのひとつだと思う。

    なぜなら、それは見る側にも間違いなく伝わるものであるに違いない。

    会場では、7月25日から展覧会を行う吉田 真の万華鏡の一部を見ることできます。

    お越しの際には、是非 手に取ってみてください。

  • 田中志昂 オープニングパーティ

    田中志昂 オープニングパーティ

    本日より、田中志昂さんの「回顧」が始まりました。

    初日は作家を囲んでのオープニングパーティ。

    正面でお話されているのが、作家の志昂さん。

    思いがけない方々が駆けつけてくださり、嬉しいオープニングとなりました。

    実に「個展は18年ぶり」という今展「回顧」は、数十年に渡る画業を振り返ると共に、

    今後の作家の出発点と位置付けている展覧会である。

    それだけに、今までの作品を広く網羅した展示となっている。

    どの作品も作家自身を映し出した表現に変わりはないが、

    その時々の表現の変遷を見れるところも面白さのひとつであろう。

  • 田中志昂 搬入

    田中志昂 搬入

    現在の地に画廊を構えて以来、”アートは特別な人のもの”という認識を持っているお客様が思いの外 多くおられる という事実に気付きました。

    今年の4月にGaleria Puntoをリニューアルしたのをキッカケに、広く地域の方々に展覧会やその他のイベントなどに開放しようという試みを開始。

    アートを身近なもの・暮らしの中にあるものとして感じてもらいたい という切なる思いからでした。

    そういう私も当時は美術は自分の表現として描くもの・鑑賞するもの という程度の認識しかありませんでしたが、

    ある時 数千円の小さな絵を購入したのをキッカケに それまでは気付かなかった芸術が環境に及ぼす影響を知ることになったのです。

    それは、美味しいディナーや高級な車やお洒落な洋服や休日の温泉よりも自分を豊かにしてくれるものでした。

    正しくは、美味しいディナーにこそ、お気に入りの絵が欠かせない というのが正確なのかもしれません。

    これは余談ですが、断捨離とアートはかなりの最強タッグではないかと個人的にはふんでいる。

    アートは決して限られた人だけの特殊なものではなく、私たちの毎日の生活の中に息づいている。

    そういう意味では、明日から始まる田中志昂さんの「回顧」は実に意義のある展覧会ではないかと思う。

    本日は田中さんの搬入日。

    明日5月16日(火)の15:00~は、作家を囲んでのオープニングパーティを行います。

    どなたでも参加できますので、どうぞ ご来廊ください。

  • 考えの前の光

    考えの前の光

    ラデックが描いているのはフレスコ画。

    フレスコ画と言えば、ラファエロやミケランジェロなど美術史に出てくる技法というイメージではないだろうか。

    多くの絵描きの中でも、フレスコを描いている画家は そう多くはいないと思う。希少だ。

    それもそのはず、漆喰が乾かぬうちに描かねばならない。

    しかも、やり直しが効かないため失敗は許されないのだ。

    ポーランドに生まれワルシャワ国立芸術大学を卒業した彼は、その後パリや南仏に滞在し

    テンペラやフレスコの壁画を遺している。

    ラデックだからこそ成し得た仕事である。

    美しい未来のために絵を描きます。

    美しい今のために絵を描きます。

    物ではなく、幸せを描きたい。

    毎日新しいインスピレーションをもらうために-形。

    毎日素晴らしいエネルギーをもらうために-色。

    考えの前の-光。

    ラデック プレディギエル

    Radek Predygier

    美しい色彩に軽やかなラインが躍る。

    きっちりとアウトラインを追うような、いわゆる下描きなんてない。

    筆使いそのものが画面に残る、絵画の息づかいが作品に余裕を持たせてくれる。

    これは、作品において重要だと思う。

    ラデックプレディゲルのテーマ

    彼の絵には「愛と平和への祈り」が込められている。

    日本人がそう聞くとなにかベタな感じがしてピンと こないかもしれないが、

    ポーランドに生まれ、フランス、 日本と移住してきた彼には切実なテーマである。

    ポーランドという国名は「平らな国」という意味である。

    日本に来て山や田畑の広がりや季節の移り変わりに 感動し、作品に影響を与えてきた。

    絵の前に立ち、その色や線と対話して欲しいと 彼は望んでいる。

            

    総社アートハウス主宰  伊永和弘 (岡山)

     

  • 「MIRACLE」 ラデック プレディギエル

    「MIRACLE」 ラデック プレディギエル

     

    ラデック プレディギエルの「MIRACLE」が始まりました。

    絵画にも様々あるが、絵の魅力のひとつは線だと思っている。

    10年以上前になるだろうか、まだ日本語の話せなかったラデックとフランス語の話せない私とで、

    ほぼ擬音で話しながら展示をしたことを思い出す。この時も、我ながら良い展示ができた。

    やっぱりアートは国境を超えるなぁ なんて悦に入ったものだ。

    その展覧会でラデックの線の素晴らしさに心躍った。

    3枚ほど特に気に入った作品があり、その中の1枚のドローイングを購入した。

    今も、見る度に 良いなぁ とニヤニヤする。

    今思えば、3枚買っておけば良かった。

    ピアノを奏でるラデック。

    今展では、こんな1枚がある。

    私のような絵画ファンにはドストライクの作品ではないだろうか。

    この作品を展示しようとして裏を見た時に、小さな紙が貼ってあった。

    その紙にはこう書いてある。

    ヨーロッパでは普通どの家庭にも絵画を飾ります。

    これらの絵は一つとして同じもののない全くのオリジナルです。

    絵を選んで飾る事で、自分の家をよりプライベートな個性のあるあなただけの空間にすることができます。

    この絵は夏の夜 森の中での友人たちとの集いを描いたものです。

    Radek Predygier

    画廊という仕事をする意味、

    少なくとも自分がラデックのドローイングを買った訳、

    それは好きだからに他ならないが、

    それらの何故を端的に言い当ててくれていた。

  • 焼かない焼き物

    焼かない焼き物

    本日、阿曽藍人の「touch the earth」が終了しました。

    「点から線へ」4人目となるラデックへバトンを渡します。

    今展では「点から線へ」の醍醐味、作家の新たな試みが見られました。

    陶というジャンルを扱いながら、このシリーズは何と焼成していない。焼かない焼き物!?

    火を使わず、土そのもの、そして原土を重ねて描かれた作品なのである。

       

    アボリジニを彷彿とさせるような画面は、焼き物の概念を取り払った自由さと可能性をも感じた。

    その上で私たちは、決してチューブの絵具ではない 土という素材であるからこそ対峙する阿曽さんを知ることになる。

    こちらは野焼きで焼成した作品群。

    陶板の質感をはじめ、実に様々な表情を見せてくれる。

      

    釉薬を用いない肌は 水を吸い込むのと同じように、呼吸をしているよう。

    色が変化したり、時に手をかけてやりたいと思う陶。

    生き物のようである。ピーちゃんでもいい。

    左から二番目の丸皿をピーちゃんにした。

    一人だけ、何だかカサカサしてるとこも嫌いじゃない。

    阿曽さんの作品は様々な雑誌などにも紹介されています。

    どうせなら、ちょっとシャイなピーちゃんを選びたいと思う。

  • 「touch the earth」 阿曽藍人

    「touch the earth」 阿曽藍人

    焼き物の原点の「土」と「炎」。阿曽藍人の作品は、まさにその体現だ。

    手の込んだ釉薬や焼成方法は使われない。

    炎で変化する土の表情、多様な色。その美しさを探し出そうとしている。

    メキシコのバロ・ネグロのような、磨き上げた漆黒から、

    夕空のようなたなびく茜が現れる、土と炎の絵画。

    コントロールするのではなく、温かく見守る。

    その彼の愛に、土も炎も応えてくれているのが、彼の作品なのだ。

    松崎尭子  インディペンデント・キュレーター(パリ / フランス)

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    「点から線へ」3人目、阿曽藍人の「touch the earth」が始まりました。

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    その名の通り、地球(地面)に直に触れる行為そのものが作品になったような印象を持つ。

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    四角や丸、土は様々な姿をしている。

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    が、作品を前に 作家の一貫した土への姿勢を知ることとなる。

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    そして、私たちは詰め込んだ知識や溢れる情報でなく、

    たった一人の生み出した作品を通じて 本当の地球の美しさに気付くのかもしれない。

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    土にふれ、一日を生きるという繰り返しのなかで、心に浮かぶあいまいなものを見つめ続けるしかない。

    うまくいけば、土であり、やきものであり、わたしであるという状態にいける。

    阿曽藍人

  • Trace

    Trace

    内田江美の「LINE×LINE」本日終了しました。

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    Puntoに足を運んでいただいた方からは、各々嬉しい評価をいただきました。

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    油彩と木炭で描かれた画面。

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    皆さん、こんな感じで凝視。

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    しばらくすると、こちらのメガネでも見ていただきました。

    3

    すると歓声!!ひらめき

    なんと、絵が3Dで見えます!

    レンズを通してカメラで撮ることを試みるもできず、両目の肉眼でないと立体には見えないようです。

    まだまだ画像では捉えられないことがあることを実感した瞬間、やはりアートは実際に見ることが大切ですね。

    それはそれは、宝石のように散りばめられた たくさんの色や形が画面から舞い上がります。

    まるで小宇宙。

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    内田さんの新作や活動の断片を見ることのできる画集「EMI UCHIDA」が近日発行になりました。

    こちらも是非ご覧ください。

  • 「LINE×LINE」 内田江美

    「LINE×LINE」 内田江美

    現在、「点から線へ」2人目の内田江美「LINE×LINE」が開催中です。

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    東京、ニューヨーク、上海、シンガポールなど海外でも精力的に活動している内田江美さん。

    今展では、「点から線へ」に合わせた新作を展示しています。

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    内田江美の画面は「ハッ」とした瞬間に記憶にとどまる。

    なぜなら、おおむね画面は、彩色のカンバス地に、細い木炭で蜘蛛の巣のように何千本の線が網の目に引かれていて、その網の目に濃輝度の高い独自の彩色が、まるで宇宙に宝石を埋めたように輝いている。

    今までに見たこともない独特の画面なので、私の頭にもはっきり止まった。

    聞くところによると、たとえば2016年台湾の台北新芸術博覧会で、彼女の作品は100号を中心に、二日目に、十一点全部を完売した。

    今度は、台北のドデカイビル「台北101」の、「ギャラリー101」で、日本人としては、村上隆・草間彌生の二人の次の三人目として、この内田江美が登場する。新しい「光」である。

    とき・2016年12月12日―12月末。場所・台北101ビル・ギャラリー101。

    美術評論家 芝辻政彦(京都)

     

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    内田さんの作品は油彩の上に重ねられた網目のような木炭の線が特徴的な作品ですが、

    一見しただけでは分からない ある仕掛けも施されています。

    是非、会場にて体感してください。

    ここ数年、ヨーロッパ、アメリカ、アジア等、十数か国で個展、アートフェアーなどに出品をしてきました。

    今年は11月にアート台北に出品し、12月12日から台湾のランドマークタワーである、台北101タワーの“ギャラリー101”で、日本人としては村上隆、草間彌生に続く三人目に内田江美個展が開催されます。

    ちょうどこの2つの国際展の間に開催される今回のGaleria Puntoの展覧会“点から線へ”は、私にとってとても意味のある展覧会になると思っています。                                内田江美

     

     

  • 北井真衣が作るうつわ

    北井真衣が作るうつわ

    引き続き「キタイ商店~日用品☆家電☆リサイクル~」から、作品をご紹介。

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    座布団の真ん中の畳に描かれた猫。

    その周囲にはたくさんの釘が刺さっているが、よく見ると1本も猫には触れていない。

    現代の踏み絵として表現した作品である。

    独自のスタイルで作品を制作し続けている北井さんだが、九谷焼だけあり そのうつわには定評がある。

    特に注目して頂きたいのが、彼女の絵付け。

    繊細でいて軽やかな線は見ていて飽きない。

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    湯呑シリーズ、どこにでも見かけるフツーの光景がたまらなく良い。

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    飯碗。

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    そばの出どころに注目してほしい 蕎麦猪口。

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    カップ。

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    こちらはオレオレ詐欺バージョン、電話マグ。騙されないでぇー。

    アナログ回線も懐かしい。

    そして、こんな女子チョコはいかがでしょうか。

    桐箱はレース仕様♡になっています。

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    それぞれ猪口の底にも絵付けが施されています。

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    わぉ。

    他の中味は会場でのお楽しみ・・

    北井真衣の「キタイ商店~日用品☆家電☆リサイクル~」は11月17日まで。

  • 北井のたぬき

    北井のたぬき

    焼き物でたぬきと言えば、そう、これ。

    信楽のたぬき。

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    縁起物で、お家の玄関なんかに見ましたね。

    こちら、北井のたぬき。

    パロディーではありません。

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    ぜひ、一家に一たぬき。

    北井のたぬき、若干個性がありますので、お買い求めの際は 性格を知って可愛がってください。

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    たぬ恵は、パックをしながらのラインが日課。

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    後頭部はトラ。お肌を気にしてビタミン剤を飲用するも、後ろに隠したお菓子はやめられません。

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    コラ、たぬ子!ブラジャー外れてる。

    たぬ子は、可愛いんですが ちょっとだらしないです。

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    パンツの中のタバコ見えとるぞ。

    君はたぬきなんだから、猫耳カチューシャ付けんでよろしい。

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    かぎっ子の子たぬき、乳首に絆創膏。

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    BCGワクチン済、良かった。

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    他にも、サラリーマンや工事現場で汗するたぬきたち。

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    北井さんの作品は、現代のありのままの姿を九谷焼に投影している。それは絵付けの手法で、彼女というフィルターを通して表現されているのだが、現代を悲観も楽観もせずに しかしながら楽しい時代に向かうことへの願いが込められているのが伝わってくる。

    物や情報が溢れる時代に、私たちは何を選択しているだろうか?必要あれば、インターネットで簡単に安くて良いとされているモノが手に入る。また、断捨離によってモノを手放した人も多いかもしれない。時に思うのは、健康志向がうたわれ食に対する我々の目線は以前より遥かに向上したかもしれない。では、他に目を向けてみる。忙しい日々の中で、何を選んで人生という時間を費やしているだろう。

    「戦争中 絶望を覚えた兵士が生き延びる支えとなったのは、窓から見える絵画のような月と時折奏でた音楽だった」という実話がある。美術も音楽も演劇も小説も映像もない世界で、果たして生きていくことはできるだろうか。むしろ、美味しい食べ物がいくら豊富にあっても美やメロディや物語が存在しなければ、私たちの人生は殺伐としていくに違いない。

    芸術が、一部の芸術家のための芸術であるという概念を捨て、子どもが可愛いものを指さすように、作品を見てみる。人生に感動を与え、我々を豊かにしてくれる より創造力のあるアートの価値観をGaleria Puntoの「点から線へ」で発信していきたい。

     

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  • ネコの毛共同募金

    ネコの毛共同募金

    11月に入り急に肌寒くなってきたこの頃。今年も終わりに近づいてきたのかと感じる日々。

    昨今は様々な社会問題が生じ、身も心も時折 隙間風が吹く。

    そんな時代は人の優しさが身に沁みます。

    展覧会中の「キタイ商店~日用品☆家電☆リサイクル~」から、とっておきの作品をご紹介。

    子どもが持ち帰った赤い羽根共同募金にご協力された方もいるのではないでしょうか。

    こちらは、ネコの毛共同募金。

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    善意ある貴方、ご安心ください、集まったお金はちゃんと使っています。

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    また、こちらはいかがでしょうか?

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    「ねこ壺」

    昔の壺が、今ならナント800万!これは安い!!

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    そうは言っても、懐が淋しい私。でも道はあります。

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    これさえあれば、年末ジャンボで一攫千金間違いなし!

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    お金を手に入れたら、この際 良縁も結んでしまいましょう。

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    間違いなく、紳士と淑女に出会えることでしょう。

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    ユーモアたっぷりの、世界に一個の招き猫たち。

    こんな たったひとつの招き猫があれば、心の隙間はずいぶん埋まりそうです。

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    まだまだ いるニャン。

  • 「キタイ商店~日用品☆家電☆リサイクル~」   北井真衣

    「キタイ商店~日用品☆家電☆リサイクル~」  北井真衣

    現在Galeria Puntoでは、北井真衣の「キタイ商店~日用品☆家電☆リサイクル~」を開催中。

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    北井真衣が色絵磁器の技法で生み出す奇想・異形の作品群は、鑑賞者のマインドをどこか捻じ曲げてしまうようなトリップ感を促す。

    またその表現は、モラルはないのに保守的な今の日本の姿や、混乱しているのにステレオタイプがはびこる現代陶芸ワールドをアイロニカルに浮かび上がらせている。しかし、そこには息苦しいまでのストイックさはない。むしろ強く感じるのは、ユーモアや無邪気な遊び心、ビックリするようなものを生み出したいという無垢な情熱だ。そこがなんともチャーミングなのである。                 ルンパルンパ 絹川 大 (石川)

     

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    「スマート仏壇」

    パソコンを開くと、そこには仏壇。まさに、スマートすぎる仏壇。

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    「UFO 壺」

    UFOキャッチャーです。

    間違い、壺です。

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    裸の女子高生をつかむ画期的なUFOキャッチャー。

    改め、壺です。

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    制服や下着もどうぞ。

    1PLAY 1万ですが、個人的には3PLAY2万がおススメ。コスパは すこぶる良し。

    壺です。

     

    笑顔がチャーミングな北井さん。

    九谷焼を学んだという絵付けや釉薬使いは、高いテクニックが活きている。

    その絵付けと同時に感銘を受けてしまったのは、その身近な日常に見え隠れする 時にブラックな現実である。

    作家曰く、制作後に「やべぇ」と思うことがあるらしいが(笑)

    そこがまた可愛い。

     

    私たちが生活する現代では、様々な社会問題が生じています。温暖化、ネット社会、少子化、性犯罪、自殺、など。そして、その問題に真剣に悩む人がいます。また、実感がわかずにのんびり過ごす人もいます。そんな人々が作り出す社会で、違和感に思いながらもそれを受け入れ、楽しく過ごしていきたい。

    九谷焼および陶芸で時代を歩んできた先人たちは、それぞれの時代にあった出来事や生活風景などを器に描いていた。私も、先人たちのように現代のありのままの姿を九谷焼に映し出していきたいと思っています。そしてそんな現代が楽しい時代に向かえばいいなという願いから楽しい表現を心掛けて制作をしています。           北井真衣

  • 「点から線へ」 オープニングパーティ

    「点から線へ」 オープニングパーティ

    11月4日、「点から線へ」のオープニングパーティ♪

    4作家がバトンをつなぐリレー方式の企画展、まずは北井真衣からスタート。

    4作家全てが揃い、各々の作品が一堂に介するのはオープニングだけなのです。

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    左から、ラデックプレディギエル、内田江美、阿曽藍人、北井真衣の4名。

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    今日から北井さんの陶の立体が始まった訳ですが、カウンターに陶立体の2人の作品を並べてみると、

    その表現の違いは明らかである。

    類似した素材でも、こうも表現が異なるものか と改めて創造の深さを知る。

    4人の作家が話し出すのは、やはり作品への想いや表現のあれこれ・・

    そう!これは、第1回目の「点から線へ」の時と同じではないか。

    初対面であろうと、作品を生み出す共通点が打ち解ける時間を必要としないのだろう。

    この作家同士の刺激と、その波状効果が「点から線へ」の面白さのひとつでもあるのだ。

    少しばかり作品を紹介してみよう。

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    北井真衣の掃除機、東芝ならぬトゥ~シバ。

    もちろん家電の箱やロゴまで作る。

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    内田江美、彼女独特の画面が広がる。

    蜘蛛の巣のようにも思える線は木炭。

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    右が阿曽藍人。

    土の気持ちが分かるんじゃないか って、最近 疑っている私。

    注:ツルツル丸いからと言って、むやみにポスカで描くのはやめましょう。

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    奥は、ラデック プレディギエル。

    ポーランド出身のラデックの感覚を見てほしい。

    そして、オープニングには たくさんの方々が来てくださいました。

    東京から泊まりでタクシーで駆けつけてくれた作家さん、遠方から電車を乗り継いでお越しいただいたお客様。

    寒い中を手荷物抱えて集まってくださった皆さま、お手伝いしてくれた関係者、取材いただいた記者さん。

    そして、忙しい中をわざわざ立ち寄ってくれた方々まで、本当にありがとうございます。

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    この日は愛すべき堀越千秋&オーナーの誕生日、「白岳 しろ」を片手に乾杯&献杯。

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    しんみりするのは堀越魂に反するので、やっぱりはしゃぐ。

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    BGMは「わが腸(はらわた)のソレア」、しびれる。

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    夜遅くまで、ゆったりした時間が流れていきました。

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    「点から線へ 2016」いよいよ スタートです!

  • ワンピースの木

    ワンピースの木

    現在 展覧会中の古澤 彩「まあるいいきもの」の  いきものたち を、ちょこっとだけご紹介。

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    「ワンピースの木」

    頭にちょこんとお花も挿せる。

    きっと、この女の子の好きなものが詰まってできた木ではないでしょうか。

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    こちらは、ハガキにもなっている ライオン。

    まさに、まあるいいきもの ですね。

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    おっと、ただ まあるいだけではありません!

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    ライオンの背中に座っている子を持ち上げるとフタに。

    ライオンの頭にもお花やペンなどが挿せる「ライオンの蓋物」

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    そして、腰に手を当て体操中?の親子ぶた。

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    頭はフタ、こ~んな感じで注げるポットとクリーマーです。

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    同じく鼻から出てくる「いぬのポット」

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              「潜水艦」に「くま花器」

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    「3匹のこぶたの家」と「ヤギの家」

    他にも そそられる いきものたちが大集合。

    とりひよこ、ライオン獅子座、アヒル魚座、ねこ猫、いぬ犬、くま牡牛座、ヤギ山羊座

    カエルかたつむり、さかな魚、ぶたブタ、ダチョウペンギン、ウサギ牡羊座・・などなど。

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    お気に入りの  まあるいいきものを見つけてください。

  • 点から線へ

    点から線へ

    %e7%84%a1%e9%a1%8c2012年にスタートした「点から線へ」の第2弾が、来月11月4日より遂に始まります!!

    次代を担う4名の作家がバトンをつなぐリレー方式の企画展。

    先日 展覧会を終えたばかりの沼田佳苗から始まったGaleria Punto企画「点から線へ」は、

    沼田佳苗→秋山はるか→石川和男→野村直城→と受け継がれ

    時を経て、次の作家たちへバトンが渡される。

    →北井真衣→ 内田江美→阿曽藍人→ラデック プレディギエル

    以上の4名に引き継がれます。

    また、今展開催にあたり各作家の作品について以下の4氏にコメントをいただいている。

    ギャラリールンバルンバ 絹川 大(石川)

    美術評論家 芝辻政彦(京都)

    インディペンデント・キュレーター 松崎尭子(パリ/フランス)

    総社アートハウス主宰 伊永和弘(岡山)

    この場をかりて、心よりお礼申し上げます。

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    11月4日(金)18:00~ 4作家を迎えてのオープニングパーティを開催します。

    初日は4名の作家の作品が一堂に会します。

    是非、皆さま お越しください。

  • 古澤 彩 オープニング

    古澤 彩 オープニング

    古澤 彩の「まあるいいきもの」オープニングパーティ♪

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    陶芸家の古澤 彩さんを迎えて、初日は夕刻からのオープン。

    まあるいいきものでいっぱいの画廊内。

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    ゆっくりワイングラス楽しみながら時間が過ぎ・・

    どれもこれも可愛い作品たちですが、どこかイタズラな感じが愛着を覚えてしまう。

    古澤さん自身は”どこかずれたもの”を愛らしさの中に求めているようである。

    それを「おおかみと赤ずきん」を例えて話されている。

    赤ずきんは可愛く、おおかみは悪者 という定説だが、

    本来 悪いはずのおおかみは実は良い奴 という訳である。

    なるほど。

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    どれどれ。

    作品を見渡してみると・・

    何やら企んでいそうな いきものや、何かしでかしてしまいそうな いきものたちが

    あちこちで 顔を覗かせている。

    確かに、姿が綺麗なだけの可愛さとは ちょっと違う。

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    そして、オープニングにお越しのお客様には、

    作家から20周年記念サプライズプレゼントがありました!

    古澤さん、お越しくださった皆様ありがとうございます。

    Puntoのオープニングは、作家のトークもさることながら、

    来場者のお話も実は深いのであります。

    img_0277     「まあるいいきもの」始まりました。

  • まあるいいきもの

    まあるいいきもの

    可愛らしさで定評のある陶芸家 古澤 彩さんの個展が今月15日から始まります。

    古澤さんは、今年 開窯20年を迎え、Puntoで20周年記念展を開催いたします。

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    うつわはもちろん、心くすぐられる たくさんの陶がお出迎え。

    今からワクワクします。

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    記念展ということもあり、普段とは違った壁面を飾る作品など・・

    うつわ好きにはたまらない、古澤さんの魅力満載の作品たちが揃っています。

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    古澤 彩「まあるいいきもの」10月15日(土)~10月29日(土)まで。

    初日の15日(土)は18:00オープンとなります。

    この日は18:00~作家を迎えてのオープニングパーティを行います。

    どなたでもご来廊いただけますので、どうぞお気軽にお越しください。

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    初日は、素敵な作家さんにも会えます☆

    作品は、どうぞ手に取ってゆっくりご覧くださいませ。

  • 夜のにわ

    夜のにわ

    「夜のにわ」本日で終了いたしました。

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    仙台在住の沼田さんにすれば、関西はかなりの亜熱帯だったようで、

    確かに初日からずっと暑かった会期中でしたが、最終日にはめっきり涼しくなりました。

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    「ゆらぎ時間の中」

    今は、この作品が気分。

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    沼田さんは2012年にGaleria Punto企画「点から線へ」に選出された作家。

    「点から線へ」とは、可能性を秘めた 次代を担う作家4名がリレー方式でバトンをつなぐ企画展である。

    これは通常の個展とは違い、作家自身が次への展開を示すための展とも言え、

    地域もジャンルも異なる4名が集い、そこで生まれた新たな価値観を

    「点」という意味であるPuntoから世界へ発信していこうという試みでもある。

    第1回「点から線へ」は沼田佳苗→秋山はるか→石川和男→野村直城。

    最終日の今日は、埼玉から石川さんが沼田さんの展覧会に来てくださった。

    嬉しい!!そして見習いたい。

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    次回の「点から線へ」は、いよいよ今年11月4日から始まる。

    北井真衣→内田江美→阿曽藍人→ラデック プレディギエル の4名である。

    ぜひ注目していただきたい。

    そして実際に観てもらいたい。

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     2年ぶりの沼田さんの展覧会は、まだまだ長く観ていたいほどだった。

    あっという間に過ぎてしまったが、しばし余韻に浸ろうと思う。

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    沼田佳苗の「夜のにわ」は、私の中でまだ続いている。

  • とりっこ

    とりっこ

    沼田佳苗の「夜のにわ」。

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    現在、夜シリーズの新作などを展示中。

    沼田さんの夜の闇は決して暗闇でなく、実際の画面も青を重ねた独特の夜空が広がる。

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    人間が気付かぬうちに、植物や生き物が脈々と命をつないでいるような生命に満ちた画面。

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    一度見た人は必ずと言っていいほど記憶に残る、真っ直ぐな美しさ。

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    沼田さんの絵に必ず登場するのが、とりっこ。

    生命の象徴として描かれた赤い鳥の存在をご存知でしょうか。

    まるで私たちの代わりに、とりっこが旅をし続けているかのように。

    沼田さんは展覧会の際に、必ず一つ一つ手作りしたとりっこを用意してくれます。

    この とりっこは持ち帰り自由、どなたでも気に入ったとりっこを連れて帰ることができます。

    Puntoでも3回目の個展となりますが、今まで ひょんな所でとりっこを見つけたり、

    お部屋に貼ったり車に貼ったり・・そんな光景を見つけると嬉しくなります。

    という訳で、画廊の壁にもペタリ。

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    皆さん!まだ お嫁に行っていない とりっこがいますので、ご希望の方はぜひ連れて帰ってください。

    幸せの赤い鳥。

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    また、普段は展示しない色々な小品を追加展示しました。

    一度ではもったいない「夜のにわ」。

    沼田佳苗の「夜のにわ」は今月12日まで。

  • 沼田佳苗オープニング

    沼田佳苗オープニング

    10月2日、沼田佳苗の「夜のにわ」オープニングでした!!

    作家と作品に囲まれた この日の逸品は「ばっけ焼酎」。

    何だ!?ばっけ って?

    フキノトウらしいです。

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    仙台在住の沼田さんとは、「点から線へ」企画以来の再会で とても嬉しかったです。

    出会いのキッカケは東日本大震災のチャリティー展。

    多数の作品がある中、沼田さんの 確かとても小さい作品が目にとまったのを覚えている。

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    今では、Galeria Puntoでは欠かせない作家のひとり。

    どういう訳か彼女が来るとテンションが上がる、普段はそうそう上がらない?この私が。

    彼女だからこそ、この絵が描けるに違いない。

    出会いとは不思議なものです。

    ちなみに、沼田さんの前にあるのが「ばっけ焼酎」

    カエルは、ビッキって言うらしい。へー。

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    久しぶりに油絵のオイルの匂いが漂う画廊内は、とても心地良く。。

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    オープニングの後は、沼田さんとお絵描きするという贅沢な時間を過ごしました。

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    明日から引き続き「夜のにわ」が始動。

    ぜひお越しください。

  • おならガール

    おならガール

    三木さんの展覧会が始まってからというもの、雨続きのPunto。

    もちろん画廊内に展示している作品ですが、屋外でも十分楽しめてしまう。

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    FRP、繊維強化プラスチックとも言われている その素材は、

    雨にも耐えることができ、何と言っても軽い。

    このツンとすましたnut、そして等身大に近いsweetsまで、

    何の支えもなく自立していることに驚く。

    このちっちゃい足で自分で立っている、すごい。

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    「sweets」に、新作のひとつである「おならガール」。

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    勝手に五郎丸と位置付けた おならガール。

    他でも五郎丸って書いてある(笑)

    関西ではおなじみの谷さん、先日は森山大道を取材されたそうで、

    そのお話もとても興味深かったです。

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    他にも、アニメの吹き出しのような形をした作品。

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    そして、ドローイングもたくさん見ることができます。

    「8000日目の取り組み」-三木サチコの彫刻とドローイング- は、今月29日まで。

     

  • 彫刻、言葉、ドローイング

    彫刻、言葉、ドローイング

    いつもハッピーでいられたらいいのに。

    自分のことなのに自分にもコントロールできないことがある。

    不思議に感じていたある日、菌類の話を聞いた。

    世界中に一番たくさん存在していること。

    ほとんど目につかないけれど、少なからずこの世界に影響を与えていること。

    一人の人間にも、世界の総人口よりたくさんの菌類が棲み、

    ヒトの嗜好や性質に影響を与えていること。

    表面には現れないものこそ、重要な意味を持っているのだろう。

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    子供の時、私の格好はいつも男の子みたいだった。

    スカートよりズボン、リカちゃんよりウルトラマン、

    髪は短いし、ピンクよりブルーが好きだった。

    けれど中身は泣き虫で恥ずかしがり屋、

    中身と外見のギャップがもどかしかった。

    そんなことが、彫刻をつくる根っこにある。

    そこに物が在るだけで、外側と内側ができてしまう彫刻は、

    私が考え事をするのに合っていた。

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    表層の出来事とその内側、境目はいつも曖昧で

    せめぎ合っているように私は感じられる。

    彫刻の形を探り、決めていく感覚と、

    運動するとき、無我夢中で体を動かす感覚はとても似ている。

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    幼稚園から高校卒業まで、ずっと水泳をやっていた。

    大学時代にはトライアスロン、それからスキー、

    今も山登り、クライミングと何かしら運動している。

    決してうまいわけじゃない。

    むしろ下手だから続けられるような、そういう部分が彫刻につながっている。

    小手先のテクニックでは表現できないものがあること、

    そこへたどり着く方法を、

    私の場合、スポーツが教えてくれた。

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    彫刻の形を決めていくときの、自分でない自分に出会う感じ。

    幼少期の体験が自分の内側について考えるきっかけだったが、

    それは外界へとつながる大きな広がりをもったものだと感じ始めている。

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  • 8000日目の取り組み

    8000日目の取り組み

    本日より「8000日目の取り組み」-三木サチコの彫刻とドローイング-が始まりました。

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    ややや、三木サチコの彫刻って何だろう!?

    本物の人間をよそ目に、何と壁を歩く宇宙人のような白い人。

    宇宙人の行く先にはビックバンか、はたまた汁があふれ出た脳みそなのか?

    赤いリングが浮いている。

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    しかも、かなりのモデルウォーク。

    この子からすれば、私たち人間は時に分かったような勘違いをする鈍感な生き物なのかもしれない。

    そう思ったのには訳があり・・

    三木さんの言葉の中に、自分の幼少期の感覚を通した自分の内側と外側 という表現がある。

    どんな作家も自身の体験や環境に感化され、思考や哲学を生み、作品として反映されていくのだろうが、

    三木さんほど肉体を使って自分というものを意識し対峙して制作している作家は少ないのではないかと思う。

    これら作品は作家の内側であり外側であり、普段は目に見えないものでもあるだろう。

    つまりは、全ての作品は作家の手の内にあるはずなのに、

    生まれた作品を観ていると、作家さえ気づいていない感情や訳を抱いているように感じるのは私だけだろうか。

    「サチコ母ちゃんには黙ってるけど、何か言いたいことあるんじゃないのか?」

    と、耳元で つい世話をやきたくなる。

    初日から、そんな事を思ったのは既に三木サチコにハマってしまったのかもしれない。

  • 三木サチコの彫刻とドローイング

    三木サチコの彫刻とドローイング

    内気で泣き虫だけどスカートは嫌い、男の子っぽいものが好きだった。

    自分の内側の感覚と外見や好みとのギャップが人間の内側と外側を考えるきっかけだった。

    そこに物があるだけで表面が出来、中側がうまれる彫刻は、私が考え事をするのにとても合う。

    考え事は身体でする。

    4 歳から 18 歳まで水泳をしていた。

    その後はトライアスロン、競技スキー、登山、クライミングと続く。

    どれも決してうまくはないが、続けることでわかることがある。

    彫刻も同じだ。

    器用に思い通りには作れない。

    しかし私は私の無意識が求める形が現れるまで、手を動かし続ける。

     

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    9月19日(月)~29日(木)まで、

    「8000日目の取り組み」-三木サチコの彫刻とドローイング-を開催します。

     

    彫刻を初めて20年以上が経ちます。

    日数にすると8000日を超えるくらいです。

    ずいぶん長いこと作っているようだけど、なかなかうまくはいきません。

    でも、かの有名なエジソンは、こう言いました。

    「私は10000通りの上手くいかない方法を見つけただけだ」

    私も、まだ見つけていないことを発見するべく、今日も作ります。

     

    三木サチコ

     

     

     

  • サル出没

    サル出没

    池田さんの展覧会が始まってからというもの、Puntoの近くでは連日サルが目撃されている。

    野生のサルがどこからやってきたのか、あちらこちらで数匹。

    度々 注意喚起がなされており、今日はガタッという音に無駄にビックリしてしまった。

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    さてさて、白い作品はもちろんですが、

    色シリーズは より波線が際立って各々に表情豊かである。

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    こちらもカップ同様に制作プロセスが公開されています。

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    これら壁面作品は同じパーツの組合せで出来ているはずですが、

    その方向や組合わせ方によって光の形が異なる。不思議。

    一見 同じに見える作品なのに印象が違うのは、このためであろう。

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    作品に映る光は、円や線の他にもハート形が隠れていたりする。

    これまた不思議。

    池田晶一の「一本の波線から生じる形(陶)」は今週17日まで。

    サルに遭遇した場合は、刺激せずに そのままPuntoへGOダッシュ (走り出すさま)

  • 池田晶一 アーティストトーク

    池田晶一 アーティストトーク

    池田晶一の「一本の波線から生じる形」、始まりました。

    初日の昨日は夕方からオープン、池田さんを迎えてのアーティストトークを開催。

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    スライドを交えてお話していただきました。

    窯詰めの写真では、隣に奈良美智の作品も一緒に。

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    池田さんの作品は一貫性を持ちながらも変化し続けています。

    今展では、特に光の効果が顕著に表れているように感じます。

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    白い丸に見えるのは、波線が構成する凹凸によって生じた光の形。

    こちらが動く度に光の形は刻々と変化し、作品の上を自由自在に動く生命体のようにも思えてきます。

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    あまりの完成度の高さに、手仕事と思えぬほど。

    緻密な計算や経験に基づいているであろう仕事ですが、

    計算通り比例しない陶という素材に対峙し、プライドとも言うべきオリジナルの技術が、

    池田さんの表現を現実のものにしている。

    そして、作家自身が全ての制作工程を公開している事に驚く。

    つまりは、マネしようにも易々とマネできない。

    仮に似たモノができても、それは同じ作品にはなり得ないだろう。

    それが芸術なのだ。

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    池田さんは、これまでも何度となく企画させていただいているが、

    いつも、そして今回も「Puntoで展覧会をする時は、自分の新しい挑戦を出さないと」と言ってくださる。

    Puntoに照準を合わせて本腰を入れて制作してくださる。

    ここが初めての発表となる作品ばかりである。

    小品も決して手を抜かない。

    画廊冥利に尽きる。

    どんなに形を変えても、ギャラリーの本質は決して見失わないでいたいと誓う。

  • 一本の線から生じる形

    一本の線から生じる形

    暑い8月も遂に終わり。

    いよいよ芸術の秋がすぐそこです。

    9月前半の企画は、池田晶一の「一本の波線から生じる形」。

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    池田さんの作品は、これまで色々な空間を彩ってきました。

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    成羽町美術館「SUN&MOON」 1998年

    安藤忠雄設計の成羽町美術館において、太陽と月、それらをとりまく

    12星座をセラミックとガラスでインスタレーション。大規模な個展を開催。

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    岡山後楽園300年祭 空間アート「ガーデン」出品 2000年

    「現代美術を通してみる後楽園」の趣旨のもと11人の招待作家の1人として

    「雲の鏡」「空の鏡」と題する陶板を出品。

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    Galeria Punto、ギャラリーAO「心の眼に映る色ーセラミックによる意思際の妙ー展」 2006年

    壁から床、コーナーへ展開。作品が空間に与える意味づけを、新たに深く思考し始めた頃。

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    ザ・ペニンシュラ東京 2007年

    世界に展開する高級ホテル、ザ・ペニンシュラ東京のスイートルーム、

    4回フロアのインテリアに採用。建物との調和の良さで選ばれ、来訪者の評価は高い。

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    アート・プログラムin鶴林寺 2011年

    国宝本堂を望む境内及び塔頭の庭園。

    空間を変えると共に、椅子や花器の機能性を持たせた作品群。

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    フェアモントホテル ジャカルタ 2015年

    ホテルなどへのコレクションも多数。

    *

     今展はどのような新作が展示されるか楽しみです。

    初日9月3日は夕方からオープン。

    作家を迎えてのアーティストトークを行います。

    是非ご来廊ください。

  • BIZEN

    BIZEN

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    「WITH GRAVITY」、本日終了いたしました。

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    オブジェのような花器は、最後になって知った その作り方に驚愕しました。

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    他にも、用のうつわが充実。

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    備前と言えども、銀彩などを施した酒器が目にとまり・・

    展覧会毎に完成度が高くなっている気がする澁田さんの陶、

    新しい試みと、変わらない制作への真摯な取り組みが作品に反映されているように感じた展。

    備前焼はビールの泡が細かく立つ というのはよく聞く話ですが、

    実際試すと本当にクリーミーな泡がなかなか消えない。

    花入にさした花の水も少々ほったらかしでも腐りません、これはテキメン。

    以前 とある作家に、

    「安い焼酎を買ってきて備前焼のボトルに入れておけば、高い焼酎のようにまろやかになる」

    なんて話を聞きました。

    実にアヤシイ。

    もちろん、実践しました。

    それも何度も。

    嘘か真か!?何だか美味しい。(笑)

    いずれにせよ、うつわの存在が食事を美味しくさせることは間違いないようである。

    次の世代にも残したい長く使ううつわ。

    Puntoでも、澁田さんのうつわでお茶を召し上がっていただきたいなと思っています。

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  • 澁田寿昭 アーティストトーク

    澁田寿昭 アーティストトーク

    今夏、最高気温を更新した本日は、澁田寿昭のアーティストトーク。

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    今回は いつもとは違った形で、スライドを使ってのギャラリートーク。

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    お客様に合わせて、丁寧に説明してくださいました。

    澁田さんのお話と同時進行で質問させてもらい、そして答えが返ってくるので

    非常に分かりやすく聞き入ってしまいました。

    スライドの内容は、主に2013年より継続しているフランスでの活動など。

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    「PLEATS PLEATS PLEATS」

    これはパリで好評だった作品と同じシリーズで、現在展示している存在感のある作品。

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    意外にもフランスでも焼き締めの土というのは存在しており、

    昔、それはワインの保存ボトルだったり洗濯タブだったりしたそうです。

    実際に見せていただいたスライドの中には、備前焼に酷似した作品が映っている。

    しかし、それらはあくまで生活の中の実用品として存在し、

    日本で言う備前焼のような観て触れて鑑賞し愛でる芸術品とは異なるものだったようです。

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    そんなフランスにおいて、最近はBIZENとしてその美や価値に興味を持つ人が増えつつあると言います。

    今年のセーブルでの現代陶芸ビエンナーレでは日本人作家は一人だったそうですが、

    フランスでの評価は、澁田さんが 一人の作家として自身の力で嘘なく真摯に活動してきた成果に他ならない。

    そして、その背景には 確かな作品が存在する事実がある 。

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    他にも、とても興味深いお話を色々と聞くことができました。

    個人的にもとても刺激になったトーク。

    画廊のあり方やアートの本質についても考えさせられる一日となりました。

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    「SEED」

    来週からは、やや気温も下がる模様。

    どうぞお越しください。

  • WITH GRAVITY

    WITH GRAVITY

    先日終えたばかりの「Meeting」のギャラリートークにお越しいただいた陶芸家の澁田さん

    ですが、パリで展覧会中にはMARIKOさんが訪れるなどフランスを拠点に接点のあるお二人。

    日本においてはいよいよ来週からPuntoにて澁田寿昭の個展が始まります。

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    今年の5月には、パリのセーブルで開催されたARTCERAM2 現代陶芸ビエンナーレの

    作家として選ばれ、高く評価されている。

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    日本においては備前焼と聞けば誰しもが知る有名な焼き物のひとつ。

    しかし、海外では工芸の分野においても磁器でも絵付でもない土ものは

    まだまだ理解が乏しいようである。

    アートと工芸では捉え方に雲泥の差があるというフランスにおいて、

    ほぼ日本人は皆無なビエンナーレで、釉薬を用いず素材の美を追求した備前焼の

    作品で好評を博したという手ごたえは実に大きなものだと言える。

    澁田寿昭の「WITH GRAVITY」は、8月17日(水)~8月27日(土)

    11:00~18:00(最終日~16:00)

    日曜日休廊

    作家在廊日:8月20日(土)、27日(土)

    8月20日(土)14:00~はアーティストトークを行います。

    是非ご来廊ください。

  • パーティ&アーティストトーク

    パーティ&アーティストトーク

    10日は、「Meeting」のアーティストトークが行われました。

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    この日は、Puntoで展覧会をしていただいたこともある武田秀雄さんや、

    次回個展開催の澁田寿昭さんもお越しいただき嬉しいひとときなりました。

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    パーティを兼ねて行われた今回のアーティストトークは、

    3作家に加えお客様も参加しての対談形式で進行。

    ギャラリートークの面白さは、展覧会で作品を観るだけでは知りえない

    作家の裏話?とでも言うべき興味深い話が聞けるということ。

    更には、ギャラリーの目線も聞けたり。

    作品同様答えはひとつではなく三者三様な考えがあり、各々の価値観が存在しているということ。

    そして、観る側の価値観もひとつではないということ。

    そこが芸術の面白いところでもあるのです。

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    パリ在住のMARIKOさん、イギリスでも活動している吉田さん。

    中井さんは油彩の世界からタイルという素材に転身した経歴の持ち主でもある。

    トークでは、アートと工芸というテーマが持ち上がり、

    現在フランスで精力的に活動している陶芸家の澁田さんのお話も聞くことができた。

    そこには日本人の作り手としての確固たる意志と、実行力、

    そして経験に基づいた現在進行形が私たちの意識を持ち上げてくれたように思う。

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    画廊というところにいると、自然とアーティストやクリエイター、美術関係者などと多く接する

    機会があることは言うまでもありません。とかく芸術かぶれした?(失礼)話もしばしば。

    これは、必要なのですが。

    しかしながら、例えばサラリーマンや主婦、色々な異業種の方のお話を聞くことは、

    それ以上に刺激的で考えさせられることがあります。

    この日のお客様は、医師に教師、小説家に会社員・・・と様々でしたが、

    この様々なお客様からの質問や意見をいただき、これが実に聞き入ってしまうものでした。

    作家に至る経緯は?

    何故、その選択をしたのか?

    売れると思って描いてるの?

    赤いりんごを、どうして黄色に塗る?

    透明の瓶は、せいぜい水色で塗るのが精一杯。

    まさに、芸術あるある!

    最後は、学校での美術の授業が減っている原因に話が及び・・

    自分にない価値観なら一度持ってみてはどうだろう。

    美術は一部の特別な人の世界ではない。

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    MARIKO

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    中井佳代子

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    吉田延泰

    3人も貴方と同じ子どもだったのだ。

     

  • 出会い

    出会い

    MARIKO・中井佳代子・吉田延泰による「Meeting」が始まりました。

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    MARIKOさんを起点に3名の作家の出会いが実現した今回の企画展。

    MARIKOさんは、昨年の「施美時間~赤展~」以来、今展に合わせフランスから帰国くださいました。

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    中でも岩絵具を用いたイラストレーションは新鮮で、胡粉がキラキラと輝き不思議な効果をもたらしてくれます。

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    顔彩を使ったイラストも、これまでのモードの表現幅を広げていった気がします。

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    普段はお花を飾らない画廊内。

    そんな時でも、中井佳代子さんのFlowerシリーズは空間を実に華やかにする効果大。

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    元々 絵を描いていただけに中井さんのモザイクは絵画的で、有機的な要素が魅力のひとつ。

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    吉田延泰さんのガラスは実に優しく、今回の女性らしい空間に見事にハマりました。

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    涼しさでは負けなしのガラスですが、それには細かい加工や異なる質感表現など

    手に取るとガラスの特性を生かした作家の意図が伝わってくる。

    是非 会場にてご覧ください。

     

     

  • Meeting

    Meeting

    観光地 アストロ温泉に行った記念に、お土産のおまもりを付けました。

    説法モチが描かれたおまもりはご利益がありそうです。

    さてさて、今月30日からはパリ在住のアーティストMARIKOの企画が始まります。

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    MARIKOさんは、「施美時間」にも参加いただいた作家でPuntoでは2度目の展覧会となります。

    今回は、新たな試みとして日本画の顔料 岩絵具を使用したイラストレーションを展開。

    また、神戸出身であるMARIKOさん。

    今展では 同じ神戸出身の2氏、モザイク作家 中井佳代子とガラス作家の吉田延泰を迎え、

    ジャンルの異なる3人のアーティストが出会います。

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    中井さんのタイル表現は、絵画技術に裏付けされた美意識。

    そして、吉田さんの優しいガラスにも ぜひ注目いただきたいと思います。

    8月10日(水)19:00からは、3氏を迎えてのパーティ&アーティストトークを行います。

    対談形式となるトークは、どんな話が聞けるのか楽しみです。

    初日から、ランダムに作家が在廊しております。

    アーティストと全ての人との新たな出会い。

    是非お気軽にご来廊ください。

     

     

     

  • 「とてもいいチェンバー」最終日。

    「とてもいいチェンバー」最終日。

    本日、アストロ温泉「とてもいいチェンバー」最終日を迎えました。

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    『シンドウさんをつくろう』締めくくり。

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    最後まで盛り上がった『シンドウさん』。

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    子どもの手助け半分、大人も夢中になりました。

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    4回にわたって行った 自動お絵描きメカ『シンドウさんをつくろう』。

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    この頃になると、どっちがシンドウさんで、どっちがアストロさんか定まらなくなります。

    えっと、シンドウさんが実際に描いた作品がこちら。

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                7月9日のシンドウさん。         7月17日のシンドウさん。

    3回目 4回目

                7月18日のシンドウさん。        7月24日のシンドウさん。

    最後に アストロ社長と、参加くださった皆さんのサインを入れて貴重な作品が出来上がりました!

    ワークショップに参加した子どもたちの中には「工作が苦手」なんていう子がいましたが、

    そんな君こそ『シンドウさん』をつくろうではありませんか!

    シンドウさんに任せておけば、お絵描きだってスイスイしてくれます。

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    最後は、アストロ温泉の発明品やお土産物も堪能。

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    アストロ温泉のフィギュア『DXアストロ温泉』。

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    この場末感がたまりません。

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    アストロ温泉には数々の浮世離れした名品がてんこ盛りです。

    また、『シンドウさん』のワークショップは、全回とも定員以上の希望者があり、

    中には参加できなかった子どもたちや大人たちもありました。

    シンドウさんを手にした幸運な諸君!大いに自慢しよう。

    しかしながら油断するべからず。

    残念ながら今回は参加できなかった君たち、大いに悔しがり次のチャンスを狙うべし!

    そのリベンジ精神こそ、最後に宝を手にすることとなるに違いない。

    本日、シンドウさんを手にした参加者は Puntoでポケモン(GO)をゲットいたしました。

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    そして、20日経過した 神棚の えのき は、変色してカリカリになったことは言うまでもありません。

    Galeria Puntoは、今後も未来の架空の観光地『アストロ温泉』を旅します。

    乞うご期待!!