カテゴリー: アート・プログラム

  • 「動く昆虫」 2日目。

    「動く昆虫」 2日目。

    ワークショップ2日目の今日は快晴。

    本日は3ステージ、前半は小さい子どもたちもたくさん来てくれ、お母さんと一緒に楽しみました。

    今回は「子どもワークショップ」と名打ってしまいましたが、大人の中でも”カワイイ”とハマったお母さんの姿も。

    そういや、昨年のワークショップは子どもたちに混じって大の大人もチラホラ参加してくださった。

    素晴らしい!!それ以降、私の中では一目置いている。

    そういう私も、夜な夜な昆虫づくりに励み その出来栄えに自己満足してニヤついてしまうタイプである。

    いい年になると美味しいランチには行っても、ストローを切って繋げてバッタの足を作るなんてことがない。

    と言うか、したくてもできない。

    むしろ、したい。

    させてくれ。

    たまには、仕事を忘れて子どもに戻ってみる。

    そうすれば、ちょっと子どもの気持ちや世の中の良いところが見えるかもしれない。

    いや、大人目線で空を飛ぶバッタなんて作ろうものならヒーローになれる。

    そしてそして、最終的に やっぱり工作の醍醐味は、出来上がった後の遊び。

    コレコレ!

    出来上がったバッタをブンブン走らせます。

    「気を付けてね~」などと言いながら、心の中では「もっともっと走らせろー!バッタ魂を見せてやれ」と熱くなっている。

    バッタ相撲の数匹はバッタの足が飛んでいく、どれが誰のバッタの足だか もはや分かりません。

    はたまた後ろ向きに走っているバッタも発見。

    という訳で、子どもに混じって工作を満喫した2日間。

    体を大きくしたりシールを貼ったりすると、てんとう虫やカブトムシなどのオリジナルの昆虫を作ることができます。

    また、足を発砲スチロールに乗せてやれば、お風呂で動くアメンボのできあがり。

    Puntoでは、夏休みのワークショップも行う予定です、お楽しみに♪

  • 「動く昆虫」 1日目。

    「動く昆虫」 1日目。

    今日は、春休み2日間限定ワークショップ「動く昆虫」の1日目。

    あいにくの雨模様でしたが、子どもたちが元気にやって来てくれました。

    今回は、今までの経験を活かして、地元を中心に科学の工作や実験を子どもたちに教えている岡田さんを講師に迎え、アートの要素も取り入れた小さい子でもチャレンジできるPunto仕様の工作にアレンジしていただきました。岡田さんは若い頃 東京で金工を学び、また中央の画廊を歩き回っていたというだけあって、話すうちに たくさんの知識や面白いアイデアが飛び出します。子どもたちにモノづくり、美術や科学の面白さを伝えることは、とても大切で意味のあることだと言われています。

    早速、岡田さんの指導の下、チャレンジ!

     

    初めての材料を目の前に、入学前の女の子も なかなかの腕前。

    高学年のお兄ちゃんは、足の長さや配色にまでこだわりを見せます。

    親子で一緒に、また家に帰って「こんなん作ってきたで~」と見せるって良いですね。

    今回は、バッタに見立て羽を付けます。

    岡田さんの手にかかれば、この通り。

    足を歯ブラシにすれば、シューーッと走る俊敏なバッタが完成。

    イカしてる!

    バッタのカスタマイズは、家でお父さんも腕の見せどころ手 (グー)

    これで、お父さんの株は大いに上がること間違いなしでしょう。

  • 施美時間 あとがき。

    施美時間 あとがき。

    「アート・プログラムin鶴林寺vol.3~施美時間~」平和への祈り。

    14日間、晴れ渡り清々しい天候に恵まれました。

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    赤を基調に「平和」をテーマに掲げた今展。

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    私たち人間は様々な欲望や執着を持っています。

    時に他人を攻撃し、原因の発端を自分以外の何かに当てはめようとします。

    ノーベル物理学賞の素粒子ニュートリノが私たち物質の小さな小さな一部であるように、

    人種や考えの異なる私たちもまた大きな生命体の一部なのです。

    それを思う時、私たちには知恵という真実を見る心の働きがあるのではないでしょうか。

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    「施美時間」開催にあたりましては、鶴林寺をはじめボランティアスタッフ、各関係者の皆様、会場にお越しくださったお客様他「赤展」を知ってくださった皆様のご理解・ご協力に対し、心より感謝申し上げます。

    アートは平和への力だと確信して。

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    参加作家:阿曽藍人 池田晶一 石川麻優 一色智登世 今井杏奈 大角雄三 栗山 勉 澤崎美重子 澁田寿昭 中井佳代子 長野 剛 藤岡雅人 MARIKO 村岡ケンイチ 役重佳廣 山村幸則 吉田 真 ラデックプレディギエル キューブを置いてくださった来場者の皆様

    参加団体:加古川保育園 ねむねむ組・ふわふわ組・ころりん組・ちいくま組・ぐるんぱ組・まちのこ組  兵庫県立播磨南高等学校 芸術保育類型

    友情出品:ASADA 古澤 彩 森下真吾 山際マリ

    主催:アート・プログラム実行委員会

    企画:Galeria Punto 籔 多聞

    協力:鶴林寺

  • 施美時間の作家が語る、その後の施美時間。

    施美時間の作家が語る、その後の施美時間。

    今展も「施美時間」に合わせ全国から作家が集まってくれました。中でも一番遠かったのが初参加となるMARIKOさん。彼女はフランスからの参加となります。

    「赤展」最終日の夜、参加作家をはじめとするお客様を迎えてクロージングパーティ&MARIKOさんによるアーティストトーク「Color & Peace」を開催しました。

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    まずは、乾杯!

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    ジャンルは違えど美術を志した人間なら、必ず一度は憧れるのではないか?というパリ。

    かく言う私も例外なく憧れ、美術館を巡りファッションや香りに触れると帰りたくなくなったものです。

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    MARIKOさんのお話を聞きながら、つい若かりし頃に想いを馳せてしまったのです。

    しまったー、鶴林寺でふりきり門をくぐるのを忘れていたではありませんか!

    いえいえ、この世界は還暦でもまだぺーぺー。何歳でも何度でもあらゆる形でチャンスは訪れます。環境はひとつの通過点にしか過ぎません。

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    MARIKOさんのトークをきっかけに、皆さんからの質問や意見・反省点なども嬉しい反応。

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    また、日本画家である藤岡さんからは胡粉の元となる貝殻や岩絵具の岩石を実際に見せていただき、大変勉強になりました。深緑をした岩石は、まるで重たいブロッコリーのようでした。

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    今回の「施美時間」、実は成功という訳ではありませんでした。

    参加作家を迎えてのクロージングは、やり遂げた者においては課題も含めてオープニングとは違う何とも言えない達成感があります。そこに表現者としてのプライドがあるのだと思います。アート・プログラムは、そんなプライドを大切に2年後の第4回「施美時間」へ準備を進めたいと思います。

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    アートは、本気。もっとワクワクして良い。

    こんな時間を持てたことに心から感謝します。

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    搬出が終わった25日は、満月。

    鶴林寺では観月会が行われます。

  • 赤いキューブ

    赤いキューブ

    さてさて、

    赤いキューブは一体どうなったかと言いますと・・

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    第2回目の施美時間後から少しずつ出来上がってきた「平和」というコンセプト。そんな中、現代アートを媒体に 作り手と鑑賞者という対峙ではなく、施美時間という時間軸に居合わせる人々全てが共に作り手であり鑑賞者でもある立場として皆が「平和」への表現を担うことは出来ないだろうか・・ そんな考えから、今回の赤いキューブの企画が実現しました。

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    14日間の会期中、多くの方々がキューブを手に取ってくださり、最終日の朝には

    何個もあった大きな段ボールが一個となり、底が見えるまでになりました。

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    初日はこんな感じだった赤キューブ。

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    徐々に高さが出はじめ、倒すまいという皆さんの熱き戦いを経て。

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    土に根を張るように、広がっていきました。

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    座り込んで熱心にキューブを置く姿は、完全にゲージツ家。

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    「現代アートは分からない」なんてウソです。

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    とにかく広い境内。しばし赤キューブの動向を見逃そうものなら、とたんに形が変化しています。

    アーティストにも予想できない展開が一般参加のなせる技なのです。

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    塊からはちょっと離れた木の根っこや石の上に置かれた赤キューブは、

    ひっそり身を隠しているようで、その存在感は大きいものがありました。

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    こうしていつの間にか、気付けば赤が方々に広がっていったのです。

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    そして、もうひとつ。

    赤いキューブには、思い思いの平和をメッセージとして書いていただきました。

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    アート・プログラムは、平和を祈ります。

  • 施美時間 最終日。

    施美時間 最終日。

    14日間、一滴の雨も降らず最終日を迎えました。

    最後のイベントは、ケンイチのライブドローイング。

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    最後の締めくくり、今日は早起きしてライブの準備。

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    「赤展」らしく、三重塔の前でのライブペインティング。

    真っ白なキャンバスを前にする時、観ている側はいつも期待が高まります。

    筆入れはライブの醍醐味のひとつ、ここを見逃す手はありません。

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    勢いよく線が入り、みるみる画面が変わっていく様子にギャラリーも見入るひととき。

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    ケンイチさんらしく、モノクロで構成されていきます。

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    午前の部はここまで。

    そして、午後の部の最後はテーマ色でもある赤が入り、完成。

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    ケンイチさんファンもサインをもらって感激でした。

    第3回目の「施美時間」も遂に終わりを迎えます。

    「施美時間」には会場に足を運んでこそ見えてくる発見があります。

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    第2回目から発表している施美時間の看板も、ケンイチさんが描いたもの。

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    よ~く見ると、こんなところにアート・プログラムの代表が。

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    これは、鶴林寺の外。

    鶴林寺の周りには緑豊かな公園があります。

    鶴林寺に面した公園からでも一連の作品が垣間見れる、こんな工夫がなされているのです。

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    そして遠くを見ると赤いものが!?

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    更にもっと遠くにも赤いものが?

    スタッフさえ最終日まで気付かなかった、この赤。

    こんな偶然のような発見は、鶴林寺の外を散策しないと見つからないでしょう。

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    また、会場にはボランティアスタッフがお迎えしています。

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    声をかけていただくと、作品の裏に隠れている鳳凰など

    知られていない鶴林寺の魅力が聞けるかもしれません。

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    それほど貴重な文化財に展示させていただく責任の重さもまた、施美時間なのである。

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    そして、パンフレットにも載っていない作品との出会いは、

    来た人だけのお楽しみなのである。

  • 施美時間 13日目。

    施美時間 13日目。

    いよいよ、赤展もクライマックス。

    鶴林寺は国宝であり平和を祈るための寺院です。その中で特別に世界平和のために建造された建物があると記憶しています。寺院は建造物の中で最も人間に平和的な気持ちを思い起こさせるものだと思います。アーティストは宗教家ではありませんが毎日新しいアイディアを探究し、自分の中の一番美しいものを創造し平和のために仕事します。平和を祈るための寺院で未来のために展覧会ができることは大きなチャンスです。

    今はたくさんの恐ろしいニュースが簡単に耳に入ってきます。逆にここから平和なエネルギーを世界に発信できるといいなと思います。

    赤をテーマにした作品で世界を平和に向けて先導することが出来ればと思います。

    これは、ラデック プレディギエルの言葉。

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    ラデックの作品「BE PARADISE」

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    講堂の柱を囲むように張られた布。

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    線は、裏側にも染みて反転しています。

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    同じく裏面が外側となり、両面ともが正面のように仕上がっています。

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    ポーランド出身のラデックが選んだ次の素材は、色紙。

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    四角や短冊型の色紙をパズルのように組合せ、積み重ね、彩色します。

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    色紙ならではの金色の縁取りと、彼の色彩感覚が融合して独特の雰囲気。

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    ラデックの作品に最初に魅かれたのは、画家たるドローイングの線でした。

    今でも、この線や配色を見ると 当時のドローイングやテンペラを思い出します。

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    そして、今日から村岡ケンイチさんが来場しています。

    本日はケンイチの真骨頂、似顔絵。

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    似顔絵 白黒部門の世界チャンピョンであるケンイチさん。

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    様々なメディアでも紹介されています。

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    ケンイチさんの似顔絵は、単にビジュアルを似せて描くだけでなく、その人との会話を通じて、趣味嗜好から性格や価値観までを背景や表情に織り込んで描くところに更なる楽しさがあります。

    今日は、鶴林寺の本堂もスケッチ。

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    普段は、病院での講演や、病室に伺って

    患者さんの似顔絵を描く似顔絵セラピスト

    としても精力的に活動を続けています。

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    出来上がった作品を見た時の反応は、いつでもドキドキしますね。

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    ご住職もアート

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    最後は、ロマンが詰まったKaleidoscope 。

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    見た物が映り込む ちょっと変わったものも。

    今日の最後は、お互いを見合う あったか親子に出会いました。

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  • 施美時間 12日目。

    施美時間 12日目。

    「赤展」も、残すところあと2日となりました。

    明日から最後の2日!

    3回目となる今展は、いつになく時の流れが早く感じます。

    今日も そんな時間軸の中、ゆったりとした気持ちになれる浄心院へ。

    歴史ある浄心院の壁を飾ったのは、長野 剛。

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    「HEXAGONAL」

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    赤を含む正確な正方形には、いずれも和な色合いが壁に納まります。

    この場所に展示できたことに、とても感激してくださいました。

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    一見 一色に見えますが、近くで見ると実に細かい幾何学な線が筆入れされた油彩。

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    また、講堂の入口にも同じシリーズを設置。

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    この作品を展示した横の壁をご覧あれ。

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    酷似!ここまできたら必然ではないでしょうか。

    そして、浄心院の門に華を添えるのは 中井佳代子。

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    「Flower」

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    モザイクによって作り込まれています。

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    中井さんは、”今しかない儚さと無力とを恐れつつ、

    生きているという根源的な喜びの中で制作しています”と語ります。

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    旧宝物館にも同じシリーズを展示。

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    人の世に悲惨と悲しみは常にある

    人は混沌の中で 心を痛めつつ 右往左往している

    自ら大きな悲惨の中に入り 力を尽くす人もいるが それは私ではない

    人間のできることは限られているからこそ 人は祈る

    私は 苦しむ人が苦しみから逃れられることを

    せめて一夜でも心安らかな眠りにつけることを祈る

    (それはまた 私を許してと祈ること)

    そして 私のできることをする

    中井佳代子

    鶴林寺でアート・プログラムを開催して5年目になりますが、

    来る度に 気付かなかった様々な発見があります。

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    これは鐘楼。

    この日は開錠され、階段を上って鐘を鳴らすことができます。

    そして、鐘の振動が境内に響きます。

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    人気スポットなのが、ふりきる門。

    過去を断ち切れる門。

    なるほど、納得の人気ぶり。

    我先に、振り切らねば。

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    そして、見つけたらハマる 池。

    大きな亀から赤ちゃん亀まで、亀を探してつい長居。

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    その他にも、バッタやカマキリ。鳩に猫。

    思いの外 いろんな動物が生息しています。

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    また、境内には休憩できるカフェもあります。

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    あ!こんなとこにも、平和と赤を見っけ。

  • 施美時間 11日目。

    施美時間 11日目。

    「施美時間」始まって以来の晴れ続き。

    鶴林寺でのアート・プログラムと言えば、これまで雨が通説となっていましたが、

    それを払拭する日々が続いています。

    特に、屋外の散策は心地良いです。

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    常行堂は、池田晶一。

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    「重なりもしくは 繋がり」

    整然と並ぶ姿は、屋根瓦などお堂の佇まいとリンクし、

    建築の一部としての作品の在り様を考えさせられる作品でもあります。

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    重なっているようにも繋がっているようにも見えるそれは、同じ形の独立した立体の組合せによって出来ています。面によって、艶のある赤とマットな藤色に分けられ、観る角度を変えることでフォルムが美しく変化します。池田さんの作品は、固い陶であるにも関わらず織物のような柔らかさとリズムを感じるのです。

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    また、池田さんの小品は旧宝物館にも展示されています。

    波型が特徴的な花器やカップは、繋げることで新たな立体作品のようにも変化します。

    次に、常行堂から見える赤は、栗山 勉。

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    「地平線を行く星牛」

    ”静かな内面と力強く未来に向かって進みゆくフォルムを創作した”という栗山さん。闘牛のように、足をカッカッ・・と動かし土を蹴りそうです。

    ”自分が熱くならないと作れない”という栗山さんは、自身が熱を帯びるまでの数時間をアトリエの掃除をして過ごすのだそうです。そして、やり始めると熱は一向に冷めなく制作を終えることができないと言います。

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    素材は色々なパーツ。

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    「変幻するメルヘン」

    太陽に向かってゆっくりと変化(へんげ)し進化していく様を表現しています。

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    キツネが女に化けているところなんですね。

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    これは血管という人もいました。

    確かに、血管のように見えます。

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    他にも野外作品では、入口から屈まないと入れない 奥に好奇心をそそられ、

    大角さんの作品を通る人の姿が多く見られました。

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    作品をくぐって奥まで行くと、

    作品の上に最初はなかったお金が置かれているではありませんか。

    お寺ならではの光景。

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    この日は、閉館ギリギリに作家が2名到着。

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    んん!?リンボーダンス?

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    アホですね~。ぴかぴか (新しい)

    誰も見てない中での、この のけぞり。

    さすが、アートの基本。作家魂を感じます。

  • 施美時間 10日目。

    施美時間 10日目。

    鶴林寺の国宝のひとつ、本堂の壁に思い切り広げてみました。

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    本日は、若手作家2名をご紹介します。

    まずは、今井杏奈。

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    キャンバスのような布と立体作品。

    いずれも、どこぞにいるかもしれなさそうな生き物。

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    巨大な画面は、最初に布を切り刻んで異なる形に組み直し縫い合わせたものに、更に白で着色がなされています。ゴワゴワとした独特の質感は、この下地作業から生まれたもののようです。

    また、今井さんの小品は講堂でもご覧になれます。

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    「赤」がテーマの今展。彼女が用いたのは、赤いシソの葉。

    茶色や緑に見えるのは、シソの葉の液体の酸化現象。

    自然のままに広がったり流れたりした形の上に、今井流の生物たちが現れます。

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    同じく、講堂には もう一人の若手作家 MARIKO。

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    Melanie & Soline

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    MOHAMED

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    Eriko

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    Sarah

    パリ在住のイラストレーターで、時代のファッションやモードを切り取り、香りのある作品を得意とする彼女ですが、今展では和紙に墨・岩絵具・顔彩を用いて新たな試みをしています。幼い頃に震災を経験し、日本人の感性の原点でもある自然と人間の調和が、制作のテーマとなっています。

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    今展では、身近な人をモデルに各々の赤を模索しています。

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    「人を描くのが好き」というMARIKOさん。

    作品への思いが真っ直ぐで、彼女自身がとてもチャーミング。

    今後が楽しみな作家の一人です。

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    「施美時間」最終日の24日(土)の19:00から、Galeria PuntoにてMARIKOによるアーティストトーク「Color & Peace -私たち日本人が世界の平和のためにできること-」を開催します。フランスで日本文化教師としても活動するMARIKOさんの経験談などを交えながら語ります。

    クロージングには、他にも「施美時間」のあの作家この作家 が来場。また、一般からどなたでも来場いただくことができます。その後の「施美時間」をどうぞお楽しみください。

  • 施美時間 9日目。

    施美時間 9日目。

    汗ばむほどの陽気。

    いざ宝物館へ。

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    宝物館に向かうアプローチ、池の横に静かに佇むのは阿曽藍人。

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    きっちりと敷き詰められた81枚の陶板。

    一枚一枚 景色の異なる陶は、雨にうたれると赤みを帯びて更に表情を変えます。

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    池にはカメやメダカが泳いでおり、

    野焼き色の赤茶と緑とのコントラストが美しく切り取られます。

    「赤い起源」

    はじまりのとき

    人類が手にした原初の赤は鉄分を多く含む赤土だった。

    縄文、弥生土器に見られる赤土の焼けた色に対峙するとき、

    遠い起源にふれたようななつかしさを感じる。

    鶴林寺の境内にあり

    地上から天に、天から地上に、日の光を受け、放つ。

    ときに雨にぬれ

    赤い地面は原初の様相を呈する。          阿曽藍人

     休日とあって、境内は遠方からの団体のお客様も多く見受けられました。

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    今日も境内では、画用紙と色鉛筆を広げ熱心にスケッチする子どもの姿がありました。

    阿曽さんの作品を左に、更に宝物館へ階段をあがると見えてくるのが澁田寿昭。

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    がまちゃん。

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    そう、カエルたち。

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    ここから先ほどの池が眼下に見えます。

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    フランスでの講演や展覧会も行っている澁田さん。

    やきもので作られた がまちゃんには、ひとつひとつ名前が付けられています。

    Ebony and Ivory.

    We all know that people are the same

    wherever you go

    There’s good and bad in everyone

    We learn to live,we learn to give each other

    What we need to survive

    Together alive

    また、音楽とのコラボライブで映像を担当していただいた吉田 真の万華鏡映像が旧宝物館でご覧いただけます。今日はちょっとした撮影スポットとなり、まるで観ている自分が作品の一部になったような影絵で楽しむ人の姿がとても素敵でした。

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  • 施美時間 8日目。

    施美時間 8日目。

    いよいよ「施美時間」も後半戦に突入。

    週末の今日は、加古川保育園の子どもたちの作品が賑やかでした。

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    背丈を遥かに超える大作、ぞうさん!

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    運動会では慣れっこ、何だって運びます。

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    前回も参加くださっている加古川保育園。

    0歳児~5才児全員が、赤いものをいっぱい作ってくれました。

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    あかずきんにおおかみ、兵隊にきのこ。

    ポストにかめ、お花にハート。

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    小鳥がポストに運ぶ手紙には、実際のお手紙が展示されています。

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    情報通の主婦にスーツのサラリーマン、美術家に教師。

    色々な方にご覧いただいています。

    他の保育園の子どもたちもやってきて「うわぁ~♪すご~い」

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    こちらが、加古川保育園の園章。通称、かこちゃん。

    巨大お祝いのし の裏に隠れています。

    この園章、実は電車になっていることにお気づきでしょうか。

    今回「施美時間」の中でも、加古川保育園の作品は芸術関係者から とても高い評価をいただきました。「先生方が展覧会の意味をよく分かっておられる」という言葉に集約されているような気がします。

    子どもたちに触発され、境内の作品以外の赤いモノを探してみることにしました。

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    ムキになって探してみると、赤は結構あるものです。

    ちなみに、青はほとんど見つけることができませんでした。

  • 施美時間 7日目。

    施美時間 7日目。

    今年の「施美時間」も、普段は立ち入ることのできない塔頭 浄心院を開放していただいています。まぶしい程の日差しが照りつけ、お庭の木々も色濃く見えます。その園庭でインスタレーションを行うのは、美術家 山村幸則。

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    「染まる空間」

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    これは、非常に大きな甕(かめ)。

    底を囲むように縄が巻かれています。

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    この縄を辿ってお庭を進んでみましょう。

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    そうすると、お部屋からも望める中庭の甕に辿りつきます。

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    そこからまた、縄を辿ってみます。

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    今度は、お部屋の中の甕まで辿りつきます。

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    これらの甕は、元々は地面に埋められていたものということ。

    外庭の甕には水が半分、中庭の甕にはいっぱいの水、お部屋の甕は空っぽです。

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    「染まる空間」

    その昔、明治時代の中頃まで、この辺りいは綿を紡ぐ人々や、紺屋(こうや)と呼ばれる染物屋さんが居られたそうです。鶴林寺先代のご住職は当時、檀家さんでもあった紺屋(染物屋さん)の廃業に伴い、甕を譲り受けられました。ここ浄心院の片隅にて静かな時を過ごしてきた甕。今回、私はご住職から三甕を拝借し、皆様にご覧頂けるように致しました。     山村幸則

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    また、会場では山村さんの作品集「from hand to hand」もご覧いただけます。山村さんのこれまでの活動の断片が見れる この本は、実に興味深い内容になっています。と共に、山村さんの表現は作家自身の人となりをなくしてはあり得ないのではないか とも感じます。どうぞ、併せてご覧ください。

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    本日のキューブ。

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    いよいよ、積み木の様相を呈してきました。

    皆さん、塔のてっぺんにチャレンジです。

  • 施美時間 6日目。

    施美時間 6日目。

    日に日に空気がひんやりとして日差しが温かく感じるようになってきました。

    講堂から眺めるこの景色が日課となっています。

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    一色智登世のButs。

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    ここを行き交う人が、作品の一部になっては過ぎてゆきます。

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    地面からニョキニョキ出てきたようにも見える作品群は、どれもカラフルで、

    特にお寺という場所においては遠くからでも その姿を見つけることができます。

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    その中で、ひとり離れた君がいます。

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    彼から見る彼ら。

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    上から見る彼女 も悪くありません。

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    SEED-はじまりのカタチをコンセプトにイメージを展開しています。

    命のはじまりの種、物事のはじまりを表現する時にも使われる種、事柄現象、

    エネルギー、その、はじまりのカタチを種の形をもって表現してきました。

    本展では「赤」「命」「平和」というキーワードから2つのイメージが浮かびました。

    心の中に宿る平和への願い、Light-灯火―

    種からイメージが発展し、種が変化している様子、Growth-成長―

    2つのイメージから、種が成長し想いの宿った、But-芽―を表現しました。

    はじまりのかたちに想いが宿り平和のエネルギーになればと願っています。

                            一色智登世

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    今日は、パレットを広げ鶴林寺をスケッチする人を方々で見かけました。

    見たものを描きとめる、そんな日常が日々を豊かにするのかもしれません。

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  • 施美時間 5日目。

    施美時間 5日目。

    空は秋晴れ。

    こんな日は、屋外の空気を楽しみつつ境内を散歩。

    鳥居にも似た形の赤が目に飛び込んできます。

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    大角雄三の結。

    身をかがめながら歩いてゆくと、

    IMGP9384 ここまでたどり着きます。

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    板と石の上には、赤い蝉の脱け殻。

    少し離れた場所にそっとある、赤くない脱け殻は、

    作品でしょうか?それとも、偶然そこにあったものでしょうか?

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    突き当りまで行くと、また来た道を戻ります。

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    本堂を前に、作品がフレームのようになり作品が切り取られます。

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    見事に額装されたのは、今井杏奈の生物。

     

    結

    結 ―ユワエ―

    この場所は少し前までは、鶴林寺の参道でした。

    その場所にひそむ潜在的な魅力をひきだす赤い線を引きます。

    この結界ともいえる赤い設えから望む風景は、はるか向こうにみえる公園につながるのか、はたまた別世界の入口なのか。

    身の回りにある材料を使いながらも、人はその物体にすがり、救いの光をなんとか見いだそうと最低限の囲いをこしらえる行為は、生きる行為そのものです。

    建築家が想像する空間とは「見えない空間」です。

    その見えない空間と人とを結ぶ。

    そんなことが建築には可能なのです。   大角雄三

     

    5日目

    真ん中がタワーのようになった、本日のキューブ。

  • 施美時間 4日目。

    施美時間 4日目。

    快晴の今日。

    特別に公開いただいている塔頭、浄心院へ向かいます。

    入るとすぐの廊下。

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    役重佳廣の陶。

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    布で巻かれた、痩せ細った表情のない子ども。

    果たして命さえも如何。

    あなたは、どう感じますか?

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    頭の上には短いロウソク。

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    更に奥に進むと、暗い部屋の中が見えます。

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    中央の椅子に近づくと・・

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    座面に張られた水が振動で波打ち始め・・

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    畳に映る水面までもが揺らいで見えます。

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    「繋がれた記憶」

    「世界はグローバルな時代」と唱える人が多いが、いまだに共通認識を持てないでいる。逆にその様な思考に反発する人間が世界中で増え、問題を抱えている。

    人類は長い時間をかけ、それぞれの環境に適した習慣・宗教・文化を創り出し、数多くの人種・民族が、さまざまな生活をおくる様になった。

    しかし”今”世界のいたる所で、一つの価値観で是非を決めようとしているように思える。

    私は、一つの方向性で理解することより、身近な習慣・文化を探り、それぞれが”永い血縁”の流れの中に存在すること、さまざまなローカルな価値観の繋がりで形造られていることを認識すべきだと思う。

    そうすることで初めて、多文化を尊重し理解することが出来るのだと思う。

    今回の展示は、古いイスを使用することで、自分の中に記憶された”繋がれた永い血縁”を意識し、偲ぶことで自分自身の成り立ちを見つめ直し、”数多くの存在”を考え、祈りの空間になれれば良いと思う。  役重佳廣

    更に横を向くと、乳児をかたどった作品。

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    一見、貫入にも見える表面。

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    実は、卵の殻で出来ています。

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    役重さんの祈りの空間を是非味わってください。

    最後は、本日のキューブ。

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    おやおや、少し見ぬうちにずいぶん形が変わりました。

  • 施美時間 3日目。

    施美時間 3日目。

    連休最終日の今日はお天気も良く、朝からたくさんの方が来られました。

    今日は講堂へ足を運びます。

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    その中のひとつ、藤岡雅人の「Flow of consciousness」。

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    これらは、日本画。

    講堂の雰囲気に実にしっくりハマり。

    一枚、一枚 ゆっくりと観ていただきたいと思います。

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    赤は、最も原初的な色彩で、世界のどの地域の人々にも太陽・火・血と言った共通のイメージを想起させます。

    日本語の赤の語源は、「明け」つまり太陽によって一日が明けるの「アケ」が「アカ」になったとされています。

    この太陽は我々人類に分け隔てなく光を与え、植物を育みます。

    我々アーティストが生み出す「赤」をテーマとした作品が鑑賞者に勇気と温もりを与え、平和への思いを育むエネルギーとなればと、心より願っています。  藤岡雅人

     

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  • 施美時間 2日目。

    施美時間 2日目。

    今日は、映像と音楽のコラボライブ「Musikaleido

    ~煌めく音と万華鏡の世界~」が行われました。

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    映像は、吉田 真。

    彼らが作っているのは、実際に手に持つ万華鏡。

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    小さな穴から覗く幻想の世界。それを共有できたなら。

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    今回は、映像を映し出す裏方の機材をショーケースに入れ込むことで、

    反射した映像がより鮮明に自分をも照らす、そんな仕組みになっています。

    吉田 真の映像は、カタッ・・カタッ・・という音と共に動きます。

    これは、今ここで万華鏡が回転している音。

    それに合わせ映像が変化してゆく様は、CGとは違った美しさがあります。

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    そして、音楽はピアノとヴォーカルを石川麻優、シンセサイザーを澤崎美重子。

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    こんな楽器も登場。私たちが子どもの頃から親しんだ鍵盤ハーモニカによる

    澤崎さんのタンゴは、それとは思えぬ大人の音色。

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    そして、石川さんの歌声に合わせて会場からは手拍子。

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    アンコールの最後「ふるさと」は会場からたくさんの歌声。

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    万華鏡の映像と共に男性の歌声が響き、心温まるひとときとなりました。

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    最後は、お客様もこの拍手でした。

    そして、もうひとつのイベントは、

    播磨南高等学校 芸術保育類型の高校生によるワークショップ。

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    型染めの技法でポストカードを作ります。

    中央には住職の姿も。

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    イベント盛りだくさんだった2日目。

    さてさて、キューブはと言うと・・

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    今日も置いていただいていますわーい (嬉しい顔)

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    キューブは初日よりだいぶ増えました。

  • 「施美時間」 開幕!!

    「施美時間」 開幕!!

    本日「アート・プログラムin鶴林寺vol.3~施美時間~平和への祈り」が開幕しました!

    前回のスズキコージさんと堀越千秋さんのコラボライブペインティングが記憶に新しい「施美時間」。その後、次の施美時間への構想を練る中、私たちがアートを通してできること、アーティストが作品を通じて表現するもの、いろんなことを模索する日々が過ぎていきました。アート・プログラムが始まった岡山の病院から現在の鶴林寺に至るまで、精力的に新しい作品を展開してくれる ある作家からのプレゼンが、アート・プログラムが今回のテーマとした「平和」への決定打となってくれたのでした。

    今日を迎えるずいぶん前から、何度となく会議を繰り返してきました。その中には、今回の施美時間には参加していない作家も多く存在します。また、会議には参加できなくともメッセージを寄せてくれる作家もいます。アート・プログラムは、そんな作家たちによって支えられています。パンフレットには書かれていない、しかしながらアート・プログラムに理解・協力いただき参加の意思で見届けてくれている作家がいることを、最初に記しておきたいと思います。

    また、今年も貴重な文化財を舞台とさせていただく鶴林寺をはじめ、関係者の方々にこの場をかりて心よりお礼申し上げます。

    そんな思いを込めて、第3回目となる「施美時間」赤展がスタートしました!

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    これは「赤展」のひとつ、モニュメントを作ろう!仁王門をくぐると すぐに赤いキューブが置いてあります。これは、来場者が作り手となって一人一つ赤いキューブを境内に置いていくというもの。キューブは、播磨南高校芸術保育類型の高校生がひとつひとつ作ってくれました。

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    こんな風に出来上がっていきます〇

    そして、境内はと言うと・・

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    初日の今日は、こんな感じ。

    お寺の境内の最初に”赤”を置くのは、ちょっぴり緊張するようで、

    まだまだ手に取らない人が多数。

    明日は、高校生たちがワークショップを行います。

    はがき

    そして、本日の新聞にもご紹介いただきました。

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    明日は、型染めハガキのワークショップと音と映像のコラボライブ、

    イベントが盛りだくさんです。

    秋晴れの連休、是非お越しください。

  • 「施美時間」 前日。

    「施美時間」 前日。

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    「施美時間」を明日に控え、搬入も佳境に。

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    朝から境内を行ったり来たり。

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    取材も重なり。

    そんな時、アート・プログラムの顧問が駆けつけてくれました!ゼロからアート・プログラムを立ち上げ、岡山の病院でプロジェクトをスタートさせたのが、私たちアート・プログラムの始まりです。

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    シャッターを切る 、われらが後藤さん。

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    作品とリンクしてます、さすが。

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    搬入に居合わせたお客様も、しばし足を止めます。

    やはり、本日の搬入 大一番はコレでしょうか。

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    持ち手のない この大きさに手際良くロープをかけ。。

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    ロープ1本で運ぶ、どえらい この3人。

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    これを使ってインスタレーションを行うのは、アート・プログラム初参加の美術家 山村幸則。助っ人は、役重さん、澁田さん、一色さん。やや、さすが、陶トリオ。

    これ以上のサイズは腰がへし折れますので、その時は 池田さん、阿曽さんを加えたアート・プログラム陶クインテットでお願いします。ASADAさんは最終手段でとっておきます。ウッシッシ (顔)

  • 音と光のコラボライブは、開幕2日目。

    音と光のコラボライブは、開幕2日目。

    鶴林寺では、講堂を中心に引き続き展示が続いています。

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    各作家とも黙々と作業が続きます。

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    展覧会の期間・まして作品の制作期間を思えば、遥かに短い搬入から

    展示に関わる時間。そこで作家ごとに行われる順序や手段、こだわりどころ

    というのは、私たちにとっても大変刺激的なものです。

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    こうして、静かな中に施美時間への高揚がだんだんと増していきます。

    今展では、開幕2日目の11日(日)にシンセサイザー・ピアノと万華鏡映像

    のコラボライブを行います。子どもたちにも馴染みのある曲目が揃っています。

    そして、万華鏡映像は必見です。

    是非、お越しください。

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    オープニング 組曲《展覧会の絵》より「プロムナード」

    2.映画《サウンド・オブ・ミュージック》から 「ドレミの歌 ~ エーデルワイス ~ 私のお気に入り」

    3.組曲《惑星》より「木星」

    4.リベルタンゴ

    5.赤とんぼ

    6.NHK連続テレビ小説「てっぱん」テーマ 「ひまわり」

     

     

     

  • 今日の搬入。

    今日の搬入。

    この日の搬入は、旧宝物館の左室。

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       今回もアート・プログラムの趣旨に賛同くださった加古川保育園。

    今回は、かなり広いショーケ―スに作品を設置。

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    全園児が作った作品の構成を繰り返しつつ・・

    細かなレイアウトまで微調整しました。

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    保育園の展示備品はとても可愛く。。

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    上を三角のギザギザに切った黄緑色の葉っぱが、

    妙に郷愁を覚え原点を知るのは私だけでしょうか。

  • 「施美時間」 搬入始まりました。

    「施美時間」 搬入始まりました。

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    いよいよ第3回目となる「アート・プログラムin鶴林寺vol.3~施美時間~」の搬入がはじまりました。

    まずは、旧宝物館からスタート。右室は吉田 真の万華鏡映像がご覧いただけるスペースとなっています。

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    プロジェクターの位置決めを終えると、入口を暗幕で覆い投影。

    不織布で映像の映り込みを計算しながら空間を作り込んでいきます。

     

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    この日は、10月11日(日)18:00~行われる万華鏡映像と音楽(ピアノ・シンセサイザー)のコラボライブの打ち合わせも行いました。子どももなじみのある曲目で、大人も子どもも楽しめる内容となっています。

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    舞台の最終調整を行って、この日は終了。

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