おしるこカフェの作り方

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現在展覧会中の沼田佳苗さんは 2011年東日本大震災に遭う。

仙台市最大の仮設住宅 あすと長町仮設住宅では早い時期から自治組織ができ、

その中で出てきたものが「アートの力で何とかできないか」というものだった。

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仙台在住のアーティストにより仮設住宅のペイントが始まった。

沼田さんは、あすと長町仮設住宅の壁画を何年にも渡り描いてきた。

2012年には、あすと長町仮設住宅で「おしるこカフェ」なるものが始まる。

コミュニティ誌「おしるこカフェのつくり方」に沼田さんも紹介されている。

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現代アーティストでもある門脇篤さんは、「おしるこカフェのつくり方」で以下のように述べている。

今となっては嘘のようだが、その頃仮設住宅の集会所には、自分たちの「何かしたい」という気持ちを晴らすかのように、さまざまな人や団体が詰めかけ、「仮設に住むかわいそうな被災者」を「慰問」するためのイベントが連日行われていた。そうした中で、おしるこを食べるだけで非常識なほどに何もしない「おしるこカフェ」は仮設にお住まいの方にも「一体、何がしたいのか」と映ったことだろう。

おしるこカフェは「何もしない」。それはかわいそうな被災者のためのフィルターでもないし、「あの日」以前にあった麗しい生活を懐かしむ場でもない。あのあまりにも悲惨な体験を経ても失われなかったもの、それでもなお我々がお互いを支え合いたいと願い、どうすればそれがかなうかを、頭ではなく、ひとりひとりの実際の行動として築き上げていく実験的で創造的な場だ。そして、そうした場が必要とされているのは何も震災による被災地ばかりではない。グローバル化や単純な功利主義によって生み出される格差や孤立に「被災」しつづけている場所、人たちにとってこそ、まさに必要な知恵となるのではないだろうか。

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「おしるこカフェのつくり方」表紙、昭和3年生まれ88歳藤沢匠子(たつこ)さんがラッパーデビューした。

私は、沼田さんを通じてたつこさんを知ることとなったが、既に知っている方も多いだろう。

Youtubeには以下のようにある。 

藤沢匠子さんは去年(2015年)、仙台の復興住宅に入りました。仮設住宅­­にお住まいの時からよく集会所でのおしるこを食べる会「おしるこカフェ」に顔を出し­て­くれるだけでなく、手作りのピクルスや漬物を差し入れてくれます。そんなある時、­「ア­タシの人生はすごいのよ」と語り始め、何日にもわたってその壮絶な人生をお聞き­しまし­た。ようやく話が終わりに近づいたとき、藤沢さんは「な、俺の人生、すごいべ­。だから­本にでもしようかと思って口にしたら、そんなの誰も読みたくないって言われ­た」と。そ­こで「ラップにしましょうか」と言うと「サランラップなら知ってっけど…­」そうして始まったのがこのプロジェクトです。

フューチャリングとしてクレジットされている「ラップ★インクルージョン↓」は門脇篤さんである。

 

【俺の人生 Hip-Hop ver.】

TATSUKO★88 ft. ラップ★インクルージョン↓

 

青春時代は戦争だった 月謝払って弾丸つくった

戦闘機からは機銃掃射 命がけのdodge balls

仙台空襲じゃ焼け残ったけれど この世の地獄絵 目に焼きついた

あれ考えればなんでもない どんなことだって乗り越えていける

 

戦争終わってdance hall 通って知り合った彼氏とrun away

息子が生まれて半年足らずで うちの近くの広瀬川 氾濫

翌朝戻ればうちなんてなかった でも国からは支援なんてnothing 

あれ考えればなんでもない どんなことだって乗り越えていける

 

駆け落ちしてまでいっしょになった 旦那は5年であの世にrun away

息子は3歳 娘はbaby 育てあげた息子と 会社起こした

軌道に乗ったら 息子倒れた 脳血栓で半身不随

あれ考えればなんでもない どんなことだって乗り越えていける

 

仙台駅長に声かけられて 若いの率いてイベント仕切った

還暦過ぎても家事から何から 息子は寝たきり 声もでない

ある朝「ばんつぁんいらない」って 嫁に言われて家を出た

あれ考えればなんでもない どんなことだって乗り越えていける

 

震災起こって家まるつぶれ 仮設に入って何とかしのいだ

みんなが支援物資もらってるのさえ 気づかないくらいにisolate but

そのうちみんなの溜まり場になって 「赤ちょうちん出せ」って言われるようになった

なにくそって思えばなんとかなる どんなことだって乗り越えていける

 

去年の6月復興住宅 引っ越し 姪や甥が手伝ってくれた

助けてくれる人たくさんいる 悪口言っても何にもならない

それでもどうしても言いたいときは 俺の部屋入ってお茶でも飲め

ここではなにを言ってもいい ここから出たらそれ以上言うな

 

部屋には毎晩ひと集まる 食べたり飲んだり楽しいひととき

くよくよしてても病気になるだけ 何とかなるさと自由きまま 

ひとたよったり国のせいにしない 文句を言ったらそこで終わりだ

これまでの道のり考えれば どんなことだって乗り越えていける

 

くよくよしてても仕方がない 文句言ってもどうしようもない

なんとかなるさと自由きまま なにくそって思えばなんとかなる

やるって言ったら絶対やる それでダメならあばれるまでよ

そう考えればなんでもない どんなことだって乗り越えていける

 

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