彫刻、言葉、ドローイング

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いつもハッピーでいられたらいいのに。

自分のことなのに自分にもコントロールできないことがある。

不思議に感じていたある日、菌類の話を聞いた。

世界中に一番たくさん存在していること。

ほとんど目につかないけれど、少なからずこの世界に影響を与えていること。

一人の人間にも、世界の総人口よりたくさんの菌類が棲み、

ヒトの嗜好や性質に影響を与えていること。

表面には現れないものこそ、重要な意味を持っているのだろう。

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子供の時、私の格好はいつも男の子みたいだった。

スカートよりズボン、リカちゃんよりウルトラマン、

髪は短いし、ピンクよりブルーが好きだった。

けれど中身は泣き虫で恥ずかしがり屋、

中身と外見のギャップがもどかしかった。

そんなことが、彫刻をつくる根っこにある。

そこに物が在るだけで、外側と内側ができてしまう彫刻は、

私が考え事をするのに合っていた。

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表層の出来事とその内側、境目はいつも曖昧で

せめぎ合っているように私は感じられる。

彫刻の形を探り、決めていく感覚と、

運動するとき、無我夢中で体を動かす感覚はとても似ている。

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幼稚園から高校卒業まで、ずっと水泳をやっていた。

大学時代にはトライアスロン、それからスキー、

今も山登り、クライミングと何かしら運動している。

決してうまいわけじゃない。

むしろ下手だから続けられるような、そういう部分が彫刻につながっている。

小手先のテクニックでは表現できないものがあること、

そこへたどり着く方法を、

私の場合、スポーツが教えてくれた。

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彫刻の形を決めていくときの、自分でない自分に出会う感じ。

幼少期の体験が自分の内側について考えるきっかけだったが、

それは外界へとつながる大きな広がりをもったものだと感じ始めている。

三木サチコ

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